「ひろしま社会起業支援サミット2010」
を開催しました!

・日時:2010年6月27日(日)
・場所:広島経済大学 立町キャンパス
 (市電「立町」からすぐ)

・参加費:無料

 当日の様子等がわかる「事業報告書」はこちらから!
hiroshimasocialsummit2010_report.pdf

2014年11月26日

P-SONIC主催講座「NPOのための統計学講座」参加者募集(12/13)



P-SONICの森です。

今回は、P-SONIC主催講座のごあんないです♪
名付けて「NPOのための統計学講座」

まず、講座の日時、場所は以下の通り。

--------------------------------------------------------------
・開催日時:2014年12月13日(土) 13時〜16時
・開催場所:

広島市まちづくり市民交流プラザ
北棟5階・研修室B
(広島市中区袋町6番36号)

・参加費:1,000円
・定員:40名
・申込〆切:12月10日(水) ※先着順です
・詳細:http://www.psonic.org/archive_event/20141119/

--------------------------------------------------------------

講座の内容などについては、
Q&A方式で紹介します。

Q.「NPOのための統計学講座」とはどんな講座なのですか?

A.「NPOにこそ統計学の知見、統計データの活用が重要」

そうした観点から、
ここ最近でのNPOの白書ブームや、
統計データの集め方、
自ら社会調査を行うための方法論、
加えて統計データの解析、活用法を学びます。

Q.「NPOの白書ブーム」って、そんなブーム知りませんが。

A.「ブーム」というのは言い過ぎですが、

ここ数年、少しでも社会に影響を与えようとするNPOは、
白書(というかエビデンスベースドな調書)を、
出している傾向にあります。

2014年で書籍化もされて話題になったのは、
『無業社会』でしょう。
これも、もとは『若年無業者白書』です。

http://goo.gl/wodA3m

Q.「エビデンス」ってなんですか? 海老でんすか?

A.エビデンスは、証拠・根拠、証言、形跡などを意味する、

英単語 "evidence" に由来する、外来の日本語です。

NPOの場合、政策提言もその役割の一つですが、

「思いつきやイデオロギーに依らない、
根拠ベースの政策提言」

が求められるということで、
「エビデンスベースド・ポリシー」が必要、
といった使い方がなされることがあります。

なお、海老はいっさい関係ありません。

Q.統計学講座ということは、Σとかχ二乗検定とか、
  その他頭の痛くなる数式が出てくるのですか?

A.数式は一切用いません。

今回の講座では、統計データの集め方と、
社会調査の方法論に重きを置き、

統計データの解析については、
平均、中央値、標準偏差、
ヒストグラム、単回帰分析といったものにとどめ、

しかも、それらは「エクセルでどう求めるか」を、
紹介する予定です。

その点では、統計学を一通り学んだ人にとっては、
非常に物足りない講座ではあると思います。
そうした人には、全くおススメできない講座です。

というより、講師も統計学の専門家じゃないので、
あしからず。

※ちなみに、Σは「シグマ」と読みます。
 χ二乗検定は「カイ二乗検定」と読みます。

Q.そもそも、なぜNPOが統計学を学ばないといけないのですか?

A.個人的には、3つの観点から、

NPOも統計学を学ばないといけないと思います。

1.NPO関係者の「情熱、イデオロギーベースの活動」を、
  補強、あるいは是正するため

2.「それ、根拠あんの?」と言わせないため

3.団体の信頼性向上


まず、NPO関係者は、
基本、情熱、あるいはイデオロギーを原動力として、
活動しています。

ただ、往々にして、
それだと現実、とりわけ企業人とかみ合わない。

その点で、自分の情熱が単なる思い込みではなく、
統計的に見ても有意であると、
言い切れることが必要になります。

(理想的には、統計データと自分の情熱が一致しない場合、
情熱にかられた活動を見直せればいいのですが、
それは難しいだろうと、個人的には思っています)

で、情熱を原動力にすると、
ほかの人にも、情熱を理解することを求めがち。

「なんで、社会的弱者の気持ちがわからないのか!」的な。

でも、データがなければ、

「で、それ、根拠あんの?」で終わり。
涙ながらに、ただ思いだけぶつけられても、
ロジックが支離滅裂だと、ウザいだけともいえる。

データに基づいた活動、あるいは政策提言を行う、
そんな団体であれば、
一定の支持を集めることも可能になります。

とりわけ、力のある有識者レベルであればあるほど、
エビデンスベースの活動は支持してくれることが多いので、
そうした層を味方につけやすくなります。

ま、統計学を学んだからと言って、
あるいは、白書を刊行したからと言って、

団体の寄付金が倍増したり、
会員が倍増する、ということは、
期待しないほうがいいですが。

Q.NPOが統計を重視するってのは、単なる数字信仰ではないですか?
  NPOは、データでない「一人ひとり」と
  向き合うべきではないですか?

A.講座では、定性データを集める社会調査も取り上げます。

ただ、世のビジネスマンは、
基本数字信仰ですので、

「それは人間らしさがないのではないか」

とか言っても、しゃあないのでは?
というのが、個人的立場です。

数字が絶対とか、数字はウソをつかないとか、
私は全然思いません。

というより、数字を操る人は、たいてい、
故意、偶然問わず嘘つきですが、
その嘘と上手につきあうためにも、
統計的知見は必要だと思っています。
ま、これは、

「社会を変える」のと「社会的弱者に寄り添う」のと、
 どのようにバランスをとっていくかの問題ですね。

「社会的弱者に寄り添う」場合、
定量的に数字を語るのは厳禁といえますが、

「社会を変える」場合、
定量データなしに思いを語るのは厳禁ですね。

…そんなわけで、皆さまのご参加を、
心よりお待ちしております♪

最後にもう一度、
講座の日時、場所について。

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・開催日時:2014年12月13日(土) 13時〜16時
・開催場所:

広島市まちづくり市民交流プラザ
北棟5階・研修室B
(広島市中区袋町6番36号)

・参加費:1,000円
・定員:40名
・申込〆切:12月10日(水) ※先着順です
・詳細:http://www.psonic.org/archive_event/20141119/

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※この記事は、P-SONICのHP記事より転載しております。
http://www.psonic.org
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2014年11月19日

「CSVの事例研究」について考える上での3つの視点



今回の「社会起業とは」トピックは、

「CSVの事例研究」について。

先月になりますが、P-SONICあてに、

「CSVの中小企業での事例ってありますか?」

と質問があったので。

(著名メルマガとかであれば、FAQコーナーが、
一つのコーナーになるほど、
毎回質問がたくさんあるのでしょうが、

P-SONICの場合、別にそんなに質問もないので、
あったらその都度取り上げることにしています)

結論から言えば、
CSVの中小企業での事例については、
私は寡聞にして知りません。

CSVの企業での事例については、
やっぱり大手企業が注目されがちです。

質問者には既に回答していますが、
CSVの企業での事例については、
こちらのリンクが参考になるかと。

・ポーター賞
http://www.porterprize.org/index.html

・最新海外CSV事例〜sharedvalueleadershipsummit2014〜
http://blog.members.co.jp/article/14073

・CSV(Creating Shared Value)事例! 日本企業CSV活動事例5選
http://andomitsunobu.net/?p=6303

・水上武彦のCSV経営論
http://www.cre-en.jp/mizukami-blog/?cat=10

特に、水上武彦氏のブログなどは、
CSVについて、多角的に記載していますので、
CSVに強い関心のある方は、
ぜひ目を通してみることをオススメします。
さて、私は私なりに、

「CSVの事例研究」というテーマについて、
少々斜め上から考えていくことにします。

(1)CSVか否かを判別する視点
(2)「NPOの活動はCSV」という理解でOK?
(3)「CSVの事例研究」って意味あるの?

○とりあえず「地産地消=CSV」でオッケーじゃね?


まず、CSVか否かを判別する視点ですが、
これは、ある意味難しくない。
ポーター先生のCSVの定義に、
沿っているかどうか、ですからねぇ。

ポーターのCSVについては、
以下を参照。

名作選・CSV(共有価値の創造)
http://www.psonic.org/archive_whatcbsb/selection3/

ま、CSVの定義について、
ざっと箇条書きすると……

(1)製品と市場を見直す

(2)バリューチェーンの生産性を再定義する

・ロジスティックス
・資源の有効活用
・ロケーション
・流通
・従業員の生産性
・調達のあり方を変える

(3)企業が拠点を置く地域を支援する
産業クラスターをつくる


実は、上記の定義に従えば、

「ウチの会社はCSVを実践している!」

と大手を振って言える、
簡単な指針があります。

それは、「信念を持って地産地消してる」

これを実践していれば、
その会社はCSV実践企業といえるでしょう。
あと、バリューチェーンについて、
もう少し違った観点から。

・資源の有効活用

これまで「ゴミ」としてきたものを、
有効活用する取り組み

・調達のあり方を変える

LGSR(自治体の社会的責任)とからめて、
優秀な企業から調達する取り組み。

ここでの「優秀な企業」ってのは、
女性や障がい者の雇用が多いとか、
そういった観点。

(これも、注意しないと、
「名ばかり女性管理職」とかだけ増えてしまう、
そんな可能性もありますけどね)

ちなみに、「従業員の生産性」については、
個人的には、個々の企業任せですむ問題とは、
あまり思っていません。

その点、個別の成功事例が
いくつか出ているだけでは、

「○○はうまくいっているのだから、
みんな○○を見習えばいい。
法律を変える必要はない」

とか、そんな議論に持っていかれがちなので、
その点は微妙ですね。

「製品と市場を見直す」のは、
CSV事例として定義するのは、
なかなか難しそうです。

あと、産業クラスターについては、
一企業でどうこうという話ではないですね。
これは完全に余談ですが、

ポーターの産業クラスターの話では、
教育についても触れています。

公的教育の質が悪いと、
生産性や再教育に関わるコストが発生する。


(中略)教育、取引所、教育機関などの
欠陥や不備を明らかにする必要がある


教育と産業クラスターの関わりを考えるときに、
今現在ホットな話題になっているのが、
大学のありかたですね。

そう、「G型大学とL型大学」論です。
http://goo.gl/AIuHW4

上記資料に基づけば、
シリコンバレーなんかは、間違いなく、
Gの世界での産業クラスターでしょう。

ただ、シリコンバレーが、
地域にあまねく存在する必要性なんて、
さらさらないように、

Lの世界を強固にする産業クラスターも、
 これまた必要でしょう。
 というか、そっちが主流になるべきと思う。

現在は、新卒一括採用で、
企業側は「生産性や再教育に関わるコスト」を、
多大な額で負担しています。

そうなると、L型大学論は、
地域の大学における、
「教育機関などの欠陥や不備」に対応した論とも、
いえてしまうのかもしれません。

まぁ、「G型大学とL型大学」構想が、
現実的に進むとは、
個人的にはとても思えませんが、

万一進んだとして、
L型大学を含んだ、新しい産業クラスターの事例も、
今後ちらほらと出てくるのでしょうかね。


○CSVの理念とNPOとの親和性


続いて、
「NPOの活動はCSV」であるかどうか

ポーターにしてみれば、
NPOは「CSV企業のパートナー」という位置づけ。

ま、ポーターにしてみれば、
CSVは企業の新しい事業戦略であって、
NPOについては、そんなに念頭に置いてない。

ただ、そうした点を除けば、
「NPOの活動はCSV」だと言っても、
差し支えはないかと。

先ほどGの世界とLの世界の話をしましたが、
CSV論は、Lの世界にマッチしやすい。

というより、
Gの世界とLの世界の話で言えば、CSV論は、

「G型企業がLの世界でいかに利益を最大化するか」

そんな戦略論としてとらえたほうが、
適切ではないかと、個人的には思っています。

で、基本、NPOの人間は、
Lの世界(ローカル経済圏)が大好き。

いかにLの世界で共創、共生するかを、
組織ミッションとして活動するNPO。

そんなNPOの活動が、
Lの世界にマッチしやすいCSVと、
一致しないはずがない。

ま、「従業員の生産性」でいえば、

「世界の平和、家庭の不和」なんて言葉が、
NPO業界ではありがちだったりするので、
その点でCSVとはほど遠かったりするかな?


○CSVの事例研究の果てに共通項は見いだせるか?


最後に考えたいのは、そもそも、

「CSVの事例研究」って意味あるの?

一般的に、起業でいえば、
成功事例よりも失敗事例のほうが、
大きな意味がある。

成功事例ってのは、
わりと特殊な要因であることが多かったりするけど、

失敗事例の場合、

「気をつけないと、みんな陥りがち」な失敗が多いので、
事例研究で言えば、はるかに得るものが多い。

資金繰りのミスとか、ね。

ただ、CSVの場合、
成功事例はもちろん、
失敗事例も、地域特有の事情がありそう。

広島の中小企業の成功事例は、
東京では役立たない可能性も高い。

逆に、広島の中小企業の失敗事例も、
東京でやれば成功するかもしれない。
個人的には、震災復興に関わるあらゆる事業の、
成功事例、失敗事例は、

CSVの成功事例、失敗事例研究にとって、
大きな資料になると考えています。

もっともわかりやすい例は、

東京もんが「こうすれば地域で消費が進みますよ!」
なんていっても、地元の生産者には響かない、とか。

そもそも、東京もんの消費中心の価値観と、
東北などの地元の生産−消費者的な価値観とは、
相容れないのではないか。

まして、国を超えれば、
価値観の相違は決定的。

「国を超える場合、
なおさら事例研究が必要ではないか」

それは間違いないですが、
国も、地方によって価値観が全然違う。
日本だってそうですよね?

「CSVの事例研究」って意味あるの?
もちろん、意味はあるんでしょうが、

事例研究で、往々にして目的にしている、

「こうすれば成功する(失敗する)」的な、
共通項を見いだすことは、
どれほど可能なのか?

その点では、個人的には、
多少懐疑的ではあります。



※この記事は、P-SONICのHP記事より転載しております。
http://www.psonic.org
posted by ccc_summit_hiroshima at 19:18| Comment(0) | 社会起業トピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月20日

ムラ社会から、見知らぬ他人を信頼する弱いつながりへ



佐々木俊尚氏の『自分でつくるセーフティネット』をベースに、
「みんなが社会起業家」を考え直すシリーズ。




今回は、「弱いつながり」「見知らぬ他人を信頼する」
そんなテーマで考えてみたいと思います。

このテーマは、以下の流れで考えていきます。

(1)強いつながり「きずな」批判
(2)「ウイーク・タイズ」理論
(3)インターネット総透明社会とムラ社会

まず、強いつながり「きずな」批判は、
さくっといきましょう。

個人的にも、「きずな」については、
これまで何度も何度も、形を変えて批判してきました。

佐々木俊尚氏がしている批判も、
私がしてきた批判と、ほぼ一緒です。

「きずな」って見方を変えれば、
実は「同調圧力」と同じこと。

明るい面を見るか、暗い面を見るか、
という違いでしかないんです。


これからのわたしたちは「きずな」にこだわらずに、
弱いつながりを大切にしていくほうが、
安全なセーフティネットの再生につながっていくんです。



○1970年代に日本化したアメリカ
日本は総透明社会でアメリカ化する?



では、「きずな」に代わる弱いつながりとはなにか?

それを考える上で役に立つのが、
マーク・グラノベッター氏の「ウイーク・タイズ」理論

「ウイーク・タイズ」理論について、
佐々木氏は以下のように紹介しています。

新しい仕事についての情報は、
弱いつながりを伝って流れてくるほうが多い。
強いつながりからは、あまりそういう情報は流れてこない


これは、異業種交流をイメージするとわかりやすい。

だって弱いつながりってことは、
相手と自分の共通点が少ないってことだから、
自分の知らない情報を相手が持ってる可能性はとても大きい


…いかがでしょうか。

ただ、「異業種交流で人脈つくってうんぬん」自慢してる人が、
典型的な意識高い系として批判されるように、

現状、そうした「弱いつながり」は、
「だからどうしたの?」になりやすい。

その「だからどうしたの?」には、
歴史的な重みがある。

その重みとは、農村社会、ムラ社会という、
日本社会の基盤となっている重み。

この農村の特徴って何だったのかというと、
それこそが「人を見たら泥棒と思え」ということだったんですよ。

村の中の人とは信頼しあって、
強いきずなで団結して生きていくけれども、
外の人は基本的に信用しない。


で、日本文化論になってしまうのですが、
佐々木氏も紹介しているのが、

山岸俊男氏の『信頼の構造』




(山岸俊男氏は)ムラ社会は安心だけど、信頼がないのだって
ばしっと断言されてるんですよ。

日本人が和を重んじているように見えるのは、
決してきずなが強くてたがいを信頼しているからではなくて、
相互監視の仕組みがあるからだ


相互監視で、信頼はないけど、
ある種の安心はある。

その安心をベースにセーフティネットをつくる。
それは「外の人は基本的に信用しない」と表裏一体。
で、この手の日本文化論で対極になるのが、
アメリカですよね。

いろんな人種や民族の人たちが集まってきてつくった
アメリカという国は、

見知らぬ他人でも「まず信じる」というところから
スタートする社会でした。


ただ、そんなアメリカでも、
日本的な「人を見たら泥棒と思え」が、
定着した時期があるのだそう。
それは、1970年代から、連続殺人鬼がニュースになったから。

「人を見たら殺人鬼と思え」といったところでしょうか。

ただ、そんな日本化したアメリカも、
2000年頃から、再び「まず信じる」ことが、
できるようになったとのこと。

そのきっかけとなったのが、
インターネット総透明社会。

総透明社会が到来して、
人々の日常がみんなに丸見えになってきたことで、
それで人と人との信頼が回復するってことが、
アメリカでは2000年代くらいから
だんだんと起きてきているという話なんですね


逆に言えば、インターネット総透明社会で、
日本もアメリカ化する可能性だってある。

インターネットの総透明社会では、
自分の日常や友人関係をさらけ出してることが、
他人に信じてもらうための
保証の役割を果たしてるんです。

つまりわたしたちは、
見知らぬ他人でも信頼できるように
なってきたということなんです。

そうして見知らぬ人と信頼しあって、
将来に役立つ弱いつながりを
つくっていくことが大切なんです。


ここで、「弱いつながり」「見知らぬ他人を信頼する」が、
つながっていきます。


○「情けは人のためならず」をベースに、皆が社会起業の担い手に


見知らぬ人と信頼しあって、
将来に役立つ弱いつながりを
つくっていくと、何が起こるのか?

それは、本当の意味での、
「情けは人のためならず」である。

昔から「情けは人のためならず」って
ことばがありますよね。

あれを

「人に情をかけるのはその人のためにならないから、
冷たくせよ」

って間違えて覚えてる人は案外多いんじゃないか
なんていう話もありますが、

本当の意味は

「人に情けをかけるのは、他人のためだけじゃなくて、
まわりまわって自分に戻ってくる」ってことです。

この「情けは人のためならず」は、
まさに今のインターネット時代だからこそ言えること。

いろんなつながりを持っていて、
他人に情報を与えてあげるってことが、
まわりまわって自分のためにもなる。

そういう時代になってるんです。


弱いつながりからもたらされる情報に加え、
自分がもっている情報とか、スキルとかを、
できる範囲で惜しみなく与えていく。

そうすると、社会全体にとって、
プラスとなると同時に、
自分にもいいことが返ってくる。

もちろん、それで、
自分の生存権が確保される、
最低限の生活が保障されるかと言えば、

それはいくらなんでも難しい。
そのレベルでのセーフティネットたりえない。

今後は、そのレベルでのセーフティネットとしては、
国と私との、直接的なセーフティネット、
ムラや会社といった中間団体なきセーフティネットが、
その代わりとなっていくのだと思います。

では、「弱いつながり」「見知らぬ他人を信頼する」
このセーフティネットは、何を保障してくれるのか?

それは、従来の強いつながりでも、
さまざまなしがらみとひきかえに提供されていた、
心と心通い合う情の世界。

ただ、その情の世界が、
これまでとは異なる。

会社のような「箱」の中におさめられている「情の世界」じゃなくて、
社会のすみずみに裏側で網の目のようにつながっている
あらたなかたちの「情の世界」

そういう「情の世界」があることによって、

「私はいま苦しいけれども、みんながそこにいることで安心できる」
「みんなとつながっていて、
みんなから慰めのことばをかけてもらうことで安心できる」

という、安心感につながるのだと思うのです。

○まとめ
従来の社会起業(?)の担い手は、
地域ムラ社会であったことは、
以前書きました。

それが、180度異なる、
「弱いつながり」「見知らぬ他人を信頼する」をベースに、

みんなが自分のもっている弱いつながりや、
そこから来る情報、
あるいは、自分が持っている情報やスキルをつなげて、
みんなが、新しい社会起業の担い手となりうるのではないか。

佐々木氏の主張から、私が感じたことです。
次回は、もうすこし日本文化論についてつっこんで、
日本ムラ社会が、いかに、

「弱いつながり」「見知らぬ他人を信頼する」から、
180度真逆の社会であるかを、再確認したいと思います。

とはいえ、この手の日本文化論は、
深入りしすぎると、きりがないので、
ちょっと流す程度にしたい。



※この記事は、P-SONICのHP記事より転載しております。
http://www.psonic.org
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