「ひろしま社会起業支援サミット2010」
を開催しました!

・日時:2010年6月27日(日)
・場所:広島経済大学 立町キャンパス
 (市電「立町」からすぐ)

・参加費:無料

 当日の様子等がわかる「事業報告書」はこちらから!
hiroshimasocialsummit2010_report.pdf

2010年06月25日

【社会起業家インタビュー】NPO法人イーハート・清水 理恵代表理事


 「ひろしま社会起業支援サミット2010」にて、
 活動プレゼンを行っていただく、NPO法人イーハート。
 http://npo-e-heart.org/index.html

 今回は、本番に先立ち、
 イーハートの清水 理恵代表理事に、
 インタビューを行いました。

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 今回は、イーハートのホームページの内容を元に、
 今後展開していく3つのプロジェクト、
 広島県共同募金会の「社会課題解決プロジェクト」に
 参加しての感想などについて、
 インタビューを行いました。

「社会課題解決プロジェクト」については、
 以下のページをご覧ください。
http://www5.ocn.ne.jp/~kyobo34/

 イーハートを始めたきっかけ等については、
 昨年のインタビューを参照下さい。
http://ccc-summit-hiroshima.seesaa.net/article/127296567.html

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−ホームページの「ごあいさつ」の中で、
「不登校・ひきこもり・非行・ニートの子ども達の
 そうなる原因は親や学校、友達など周囲の環境ではない」
「本人の「願望の強さ(パワー)」があるかどうかです」
 と書かれていますが、
 なぜ、環境ではなく、本人が原因と思われたのですが?



 私自身、10代の頃はいろんなことを周囲のせい、環境のせい、
 もっと言えば親のせいにしていました。

 「親がこうだから、今の私になってしまった」と。

 しかし、20代になって、様々な環境に直面する中で、

 「私に起こる全ての環境は、私に原因がある」
 「そう考えないと、今の環境から抜け出せない」

 と気づかされました。


 確かに、家庭環境、周囲の環境は、
 ひきこもり、ニートや非行などに陥る主要な要因です。
 ですが、あくまでも「要因」であって「原因」ではない。

 たとえば、母子家庭の子どもは、そうでない子どもに比べて、
 非行に走る可能性が高いというデータがあります。
 ですが、母子家庭の子どもすべてが
 非行に走るわけではありません。


−同様の環境にあって、
 子どもが非行等に陥るかそうでないかの違いは?



 私は、
「自分を肯定してくれている人が、誰かいるかどうか」
 の違いだと考えます。

 母子家庭で、普段なかなか子どもに接する
 機会が少ない家庭でも、
 書き置きのメモの内容や弁当などから、
 母親からの肯定感を得られるケースもあります。


■トイレ掃除も行う「なでしこ塾」


−「なでしこ塾」のカリキュラムを見ると、
 全体のうち、マラソン等の体力鍛錬プログラムが
 大半を占めているようにみえます。


 ホームページに記載しているカリキュラム自体は、
 今後変更します。
 
 マラソンといったストイックさが求められるものは、
 気力がないと続けられないため、

 それに代わって、山登りやダンス、
 演劇といったプログラムに変更します。
 
 現時点では、塾は毎週火曜、金曜の週2回ですが、
 今後は月、火、木、金の週4回にします。
 
 また、ほとんどのカリキュラムの中に、
 開始前に30〜40分のストレッチを取り入れる予定です。
 
 イーハートに集まってくる生徒は、
 どうしても気力がない生徒がほとんどのため、
 まずは気力をつけるために、体力をつけることを重視します。
 「体力→気力→知力」、このステップを大切にしています。

 また、ダンス等のプログラムを通して、
 「表現力」「思考力」「コミュニケーション能力」
 「問題解決能力」「目標達成能力」といった
 5つの力を身につけられるようにしています。
 
 「知力」のステップでは英会話も取り入れていきますが、
 ここでも、「英語をネイティブのように
 正確に上手に話せるようになる」こと以上に、
 
 「とにかく身振り手振りで接する」といった
 表現力を重視したいと考えています。


−カリキュラムの中に「公園でのトイレ掃除」
 といったものもありますが。


 『the トイレ磨き』
 毎週第2日曜日(9時30分〜11時30分)に、
 西区の公衆トイレを中心に開催します。
 
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 よく、こうした活動の動機として
 「汚物をきれいにすることで、自分の心の汚れも落とす」
 という考え方があります。

 私自身は、この考え方も重要だと思いますが、
 イーハートとして公園でのトイレ掃除を行う理由としては、
 もっとシンプルに
 
 「誰かのために何かする」というきっかけが、
 今の子どもたちにはあまりにも足りないため、
 そのきっかけづくりとして行っています。
 
 7月と8月は平和祈念式典前後に
 平和公園でトイレ磨きをさせていただくのですが、
 
 7月からは掃除後にみんなで軽食(おにぎりやみそ汁)を
 作ります(もちろん、手の消毒は徹底してやります)  

 子どもと親が一緒に活動することで
 普段みることができないお互いの姿を感じることができます。
 まずは、親ありきの子どもですから。


−なでしこ塾は、女性限定ですよね?


 まずは、土台をしっかり作って、
 今後は男性専用の「大和塾」を立ち上げていきます。


■親と子の絆を再構築する「絆プロジェクト」


−「絆プロジェクト」を始めようと思ったきっかけは何ですか?

 一緒にお仕事をさせていただいている
 栃木県日光市の加藤秀視さん(※1)の
 「マルコプロジェクト」のビデオを見たのがきっかけです
 (youtubeにてご覧いただけます)

 

  
 同年代の加藤さんのとの出会いは
 私の人生の方向付けをしてくれました。
 そして「親子で本音で話しあえる場所をつくろう」
 と思ったのです。  

 昨年、2009年に第1回のプロジェクトを試験的に、
 半日程度で実施しました。

 実施してみると、
「初めて、親の(子の)気持ちが分かった」という感想が相次ぎ、
 感動の場となりました。
 
 「親子で本音で話し合う」というのは、
 聞こえはいいですが、実際は難しく、辛い。

 「こんなこと、言ってしまったら、嫌われるんじゃないか」
 といった、否定される恐怖心、といった感情との戦いに
 なるからです。
 
 次回は、今年(2010年)10月に、開催していく予定です。

−ホームページを見ると、最初のプロジェクトの参加者が、
 次回以降の参加者の教育を行うと書かれているのですが、
 なぜそのようなシステムを採用しているのですか?


 
 第一に、立場が変わると、また別の「気づき」があるからです。
 一度親子の絆を回復した立場(stage1、プロジェクトの参加者)
 から、プロジェクトを主催する立場に回ったとき、

 そこで、他の参加者の悩みを客観的に見つめることで、
 自分自身の「気づき」の深化を促すことができるからです。
 
 第二に、その方が説得力、相乗効果が高まるからです。
 加藤秀視さんの「マルコプロジェクト」でも、
 加藤さん自身が、非行に走って暴力団に入ったという体験、
 それまでに痛感してきた親への思いを吐露するからこそ、
 説得力、相乗効果が高まっています。


■作業所と企業をつなぐ「プラネットプロジェクト」


−このプロジェクトを行おうと思ったきっかけは?

 千田町に老舗料亭「久里川」という料亭があります。
 その料亭で支配人をされている、森浩昭さんいう方が、
 広島市内の障がい者の作業所と企業を
 コーディネートしています。

 その内容については「僕らのアトリエ」という
 ホームページがありますので、それをご覧ください。
 http://www.kurikawa.com/bokuranoatorie.html
 
 森さんは、その業績で2008年に広島市民賞を受賞したほか、
 様々な賞を受賞しています。
 
 その森さんのブログ「自分らしく生きるために」の中で、
 「人に対する思いやり」という内容があり、感銘を受けました。
 http://blog.goo.ne.jp/kurikawamori/

 そこで私が感じたのは、

「ここでいう『人に対する思いやり』があれば、
 解決できることはたくさんある」という点です。

「『人に対する思いやり』を事業にできないか」
「『志を持って生きる人がかっこいい』と
 子どもたちが思えるようにしたい」
 
 そんな思いから、森さんのされてきたことをベースに、
 プラネットプロジェクトを実施したいと考えたのです。

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−コーディネートというと、
 作業所側のニーズと企業側のニーズをつなげるイメージですが、
 具体的には、どのような事業を想定されていますか?

 
 たとえば、作業所が作るおいしいお菓子を、
 企業での販促に役立てる、といった事業を想定しています。

 流れとしては、

1.トヨタやマツダなどの販売店の店舗に、
 作業所がつくったお菓子を「参加者プレゼント」という形で
 販促に使ってもらう
 (企業は作業所からお菓子を適正価格で購入)

2.お菓子の袋には、イーハートの生徒が書いた一筆
 (相田みつをのような感じで)と、
 イーハートのロゴを貼ってもらう。

 
 エコマークから、
 消費者の環境に対する意識が啓発されたように、
 イーハートのロゴから「思いやり」に対する意識を啓発する。
 
 広島で事業モデルを作って、それを全国展開。
 全国展開後には、全国での協議会を設立したいと考えています。
 将来的には、そこで出た利益の一部で、
 海外支援や国際協力のスタディツアーなども
 行いたいと考えています。

 「近江商人の三方善し」を目指しています


■「社会課題解決プロジェクト」スタッフの熱意に感動


−広島県で初めて行われた「社会課題解決プロジェクト」。
 参加していかがでしたでしょうか。


 私は、このプロジェクトの趣旨に賛同して、
 募金活動を行いました。
 
 プロジェクトに参加して、
 様々な話を聞くことができたのですが、
 広島県共同募金会がこのプロジェクトを始めた際に、
 他の社協等から、
 「絶対にうまくいかないから、やめなさい」
 と相当バッシングを受けたそうですが、

 広島県共同募金会の局長はじめ、
 スタッフの断固たる決意で、
 このプロジェクトは実施されました。
 
 とはいえ、私自身は、
 どうやって寄付を集めたらよいかという、
 ノウハウが全くなかったため、非常に苦労しました。
 
 市民球場で募金をさせていただくことができたのですが、
 そこで、寄付について学ぶことがありました。

・誰かが寄付しだすと、みんな後から続き出す
・子どもは寄付するけど、大人は寄付しない

 そうした活動から、
「相手の利益にならないことで、
 お金を集めることの大変さ」を実感しました。
 
 1番はじめに寄付して下さったのは
 個人的にお付き合いのある社協の方が
「個人的に」と2万円を寄付して下さいました。

 それから必死で駆け回り、
 たくさんの方のご協力を得て
 目標額を達成することができ ました。
 
 このプロジェクトを通して、
 広島県共同募金会の皆様と出会えたことが、
 何よりの財産でした。
 
 ただ、お金を集めたことの無い人が、
 お金を効率的に集めるにはどうしたらよいかという、
 ある種のシステム化がなされていないと、

 今後プロジェクトを続行するときに、
 後の団体が苦労すると実感しました。


■いつも熱い清水代表の根底にあるもの


−清水代表は非常に熱い、エネルギッシュな印象を受けますが、
 それは昔からそうなのですか?


 私は昔から「親には頼らない」という意識で生活していました。
(とはいうものの、たくさん迷惑かけましたが)

 高校の頃は、学費はだしてもらっているので
 自分の欲しいものは自分で買おうとか
(当たり前のことですが)
 
 しかし、それは自分がエネルギッシュだったから
 というよりは、親への反発が根本にありました。
 
 今、イーハート代表としての
 私が熱いというのは、

 原点は学習塾で講師として働き出したとき、
 14歳の女の子が、家の中で包丁を持って
 死のうとしている姿に遭遇した時でしょうか。
 
 包丁を持って死のうとしている、14歳の女の子。
 どうすることもできずに泣いている母親。
 
 そうした姿を見たときに、
 自分の人生がフラッシュバックしたのです。
 
 また、当時、私がかかわっていた別の子どもは、
 実際に飛び降り自殺してしまいました。
 
 そうした子どもたちの姿を見るにつけ、
「自分の人生80年として、
 残りの人生に、何に命を燃やしていくか」
 
 そのことを真剣に考えるようになりました。


−最後に、一言メッセージをお願いします。

 今、日本全国では、3日に1人、
 児童が自殺しています。大人ではなく、児童です。
 
 子どもが死ぬことが、珍しくなくなったのか、
 いつの間にか、新聞でも、

 あまり子どもの自殺が報じられなくなりました。
 こんな現状を、私は享受できません。
 
 イーハートでは、私は、生徒たちに
 「人に迷惑をかけるな」、ではなく、
 「人の役にたつ人になりなさい」と教えます。
 
 人の役に立っている、という実感があれば、
 自殺はもちろん、引きこもり等の問題を
 克服できると考えているからです。
 
 そして、子どもたちには、夢を持ってほしいと思っています。
 そのためには、私たちは大人が、
 夢を持っていないといけないのです。


−お忙しい中、ありがとうございました!


※1 加藤秀視

 父親の暴力、両親の離婚から不良、極道の道へ。
 しかし、逮捕をきっかけに更正し、
 暴走族仲間と共に叶V明建設を立ち上げる。

 現在、非行少年の更生などに精力を注いでいる。

 著書に『「親のようにならない」が夢だった』など

 2009年青年版国民栄誉賞である
 「人間力大賞」準グランプリ受賞
 

posted by ccc_summit_hiroshima at 22:57| Comment(2) | 社会起業家インタビュー(2010) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月24日

【社会起業家インタビュー】EFT広島・三上弘恵代表


 「ひろしま社会起業支援サミット2010」にて、
 社会起業家活動プレゼンを行っていただく、EFT広島。

 今回は、本番に先立ち、
 EFT広島の三上弘恵代表に、
 インタビューを行いました。


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 ※EFT広島について、もっと知りたい方は、
 http://www.mikan123.com/bokin.htm

 をご覧ください。

 ※EFTそのものに関心のある方は、
 http://www.eft-japan.com/index.html

 をご覧ください。


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■トントンとツボをたたいてストレスケア


−EFTとは、どのようなものですか?

 EFTとは、
「Emotional Freedom Techniques
 (エモーショナル・フリーダム・テクニック)」の略です。
 
 顔や体のツボを軽く叩くことで、心が軽くなってきます。
 東洋医学に基づく、安全で安心な心理療法です。
 3歳のお子さまからご年配の方まで、
 だれでも簡単にできる方法です。

 ツボをトントンたたきながら、
 自分の中のネガティブな感情を、
 言葉に出して吐き出すことで、
 心が軽くなることができます。


−ネガティブな感情といえば、
 「Aさんがあんなだから、私はしんどいのよ!」などと、
 ストレスの原因が明確であればいいのですが、
 現在は、ストレスの原因が見えにくくなっているケースが多い。
 その場合は、どのように感情を吐き出すのですか?



 その場合は、素直に

 「なんだかわからないけど、しんどい!」などと、

 ありのままの感情を吐き出しながらトントンします。
 そうしていると、次第に感情が整理されて、
 ストレスの原因が見えてきます。


 EFTは、もともとは、
 自分の問題を、自分で解決できるように構築された、
 理論、実践体系です。

 EFTは、様々な身体、精神の問題に応用することができます。



■「EFT広島」という団体をたちあげるまで


−三上代表自身が、EFTに出会ったきっかけは?


 私は、友人のカウンセラーに紹介されました。

 友人は、企業にてカウンセリングを行っていたのですが、
 その友人から、

 「すごく簡単で、すぐに効果が現れる方法がある」と言われて、
 興味をもってはじめたのがきっかけです。

 
−EFTと出会ってみて、三上代表およびその周辺に
 変化はありましたか?



 私自身が、まだEFTについて学んでから、
 あまり日が経っていなかった頃、
 それでも他の人にEFTを実践してみたことがあります。

 そこで、EFTを受けた人が、心身共に元気になっていくのを見て、
 非常に衝撃を受けました。

「まだ、私自身はあまり理解していないのに、それでもEFTは、
 人に良い影響を与えられる」

 そこに驚かされたのです。
  

−「EFT広島」という団体をたちあげようと思ったきっかけは?


 EFTは、その学びのレベルに応じて、
 レベル1、2、3 他にも専門に応じて
 各講座に分かれており、
 それぞれのレベルごとに講座が開催されています。

 2006年、EFT-Japanのブレンダ代表が、
 広島にやってきて、講座を行ってくださいました。

 その時、

「このEFTの講座を学んでいる人同士、
 EFTの練習会を開催したらいいのではないか」

 という提案があがりました。
 この提案から、EFT広島は誕生しました。

 
 当時、東京や大阪などでも、EFTの練習会を行っていましたが、
 他県では、レベル1以上の方のみで、練習会を行っていました。

 それに対し、広島では、
 EFTの講座を受講したことのない一般の方も対象に、
 練習会にて体験を行っていくことにしたのです。


■共同募金会の「社会問題解決プロジェクト」を通して、
 活動の幅が広がる



−EFT広島では、普段はどのような活動を行っているのですか?

 普段は、月1回、
 広島女性教育センター(WEプラザ)にて、
 EFTの練習会を開催しています。
 また、初めての方に対してもEFTの体験を
 して頂いています。

 広島県共同募金会の
「社会課題解決プロジェクト」に参加する前は、
 ほかにも、教職員のためのEFT講習会」を開催しました。

 ただし、その際はEFT広島としてではなく、
 NPO法人メンタルヘルス研究会の
 活動の一環で行ったのですが。

 
−教職員対象にEFTを行ってみての感想は。

 教職員の方は、
 仕事の上でも大きなストレスがあります。

 児童、生徒のみならず
 教職員同士、保護者といった人間関係や、
 職務の煩雑さなど様々です。
 中にはストレスを上手く解消できない方も
 少なくありません。
 
 新人の先生方の悩みや不安、ベテランの先生方でも、
 知らず知らずのうちに溜め込んできた無理が、
 心身に負担をかけていることも多々あります。
 
 また、学校の仕事が多く、
 ご自身の家族と関わる時間が少なくなっていることも、
 ストレスになっているようでした。
 

−「社会問題解決プロジェクト」においては、
 今年度は、EFT広島主催の講習会開催に向けて、
 募金を集める期間だったと思うのですが、
 募金活動を行ってみて、いかがでしたか?



 募金活動は、非常に大変でした。

 まだまだEFTの知名度も低いため、
 当然、EFTを理解してもらうのは難しい。

 そこで、EFT体験会を重視して、
 その参加者に、体験を通して賛同して頂き
 募金してもらうようにしました。

 無理のないように、ワンコイン募金をお願いしたり、

 募金を全面にするのではなく、
 楽しいイベントを行い、その参加費の一部を募金する、
 そんなスタイルでもお金を集めていきました。

 たとえば、カレーパーティーを、その一環で開催。
 参加費4,000円のうち、
 500円を募金するといった仕組みです。

 集めている私たちが、息切れしてしまうようでは、
 それこそストレスになります。

 過度な負担にならないように、
 そして募金活動を楽しめるものにしようと、
 意識しました。
 

■ストレス社会について思うこと


−今回の「社会問題解決プロジェクト」のテーマでもある、
 自殺、虐待の問題、若者の問題などの背景に、
 現在のストレス社会があることは間違いありません。
 EFTの理論、実践を通して、こうした問題に対して、
 どのようなアプローチが必要だと考えますか?


 
 まずは、子どもの虐待について。

 よく、こうした事態が話題になると、
 マスコミを中心に、親を責める傾向が強いです。

 しかし、親を責めたところで、
 問題が解決することはありません。
 
 まず子どもを守りケアすることが一番大切なことです。
 命に関わることですから、これは最優先されるものです。
 次に、親に対してのケアが重要になってきます。
 親もまた、そうなった原因があるのです。

 そして、社会全体の風潮として、

 今までの男社会の中で

「感情を感じることを良しとしない」。
 そんな風潮がまだまだ強いです。


「ネガティブなことは考えてはいけない、
 そう思う自分は価値がない、ダメな人間だ」

「感情に浸っていてはダメだ、頑張らなければならない」

「弱音を吐くと、社会から切り捨てられる」

 
 そんな心理状態の中で、
 感情にふたをして行動することが、
 現代社会では求められてきました。

 ですが、感情にふたをしていると、
 何らかのきっかけで、それが爆発してしまう。

 それで、自暴自棄や自己嫌悪に陥ったり、無気力になったり、
 うつ状態になったり、最悪の場合は、自殺してしまう。

 感情と向き合うことで、マイナスの自分も受け入れられる。
 自分が何を感じているのか、本当はどうしたいのか、
 感情をシェアできる環境づくりが求められています。

 
■EFT広島で、今後やってみたいこと


−今後、EFT広島でやってみたい事業はありますか。


 EFTの内容は、様々な分野に応用ができるため、
 どこにでも取り入れられます。
 まずは、介護の分野で活動ができないかと考えています。

 介護をする方々、ヘルパーの皆様方は、
 ストレスを感じやすい職業だと感じます。
 そのため、まずはヘルパーの方に、
 EFTを体験していただきたい。

 また、人から相談を受ける立場、
 カウンセラー、相談員等の方々も、
 気をつけないと、自分自身が、
 多くの方のマイナスの感情を受けることで、
 ストレスがたまりやすくなります。

 介護やカウンセラーといった、
 問題に対応する人向けに、
 何かできないかと考えています。

 もちろん、企業対象、幼稚園などの子どもたち対象、
 親対象に、EFTを実践できればと考えています。

 将来的には、定期的に企業などにセラピストを派遣し、
 個々のストレス解消に役立つようになれば、
 継続的な支援ができると思っています。

 とはいえ、活動を広げるためには、
 それをサポートしてくれる人が必要であって、
 現状では、まだまだそうした人が足りません。
 私だけでできることには、限界がありますから。


−EFTの活動を広げる上で、課題と感じることは?

 
 どこにどんなストレスがあるか、
 具体的な内容がわかりません。

 今のところ、私たちの想像や、
 知り合いから聞く情報でしかないのです。

 EFT広島とストレスのある方々(企業)との、
 橋渡しをしてくれる機関なり人なりが
 必要だと思っています。

 具体的なことがわかれば、
 その問題を抱えている方々(企業)に対して、
 より絞ったアプローチができます。
 
 今は関わっているセラピストの人数も
 多くはありませんので、
 そこまで手がとどきません。
 ご縁のあるところから始めていくしかありません。

 また、個々のセラピストの活動への関わり方も、
 それぞれの事情があり、
 みなさん同じではありません。
 
 できる範囲で、できる時に、喜びも感じながら、
 意思の統一を図ることに気をつけています。

 特定の個人に負担がかかり過ぎないように、
 長く続けられるのが理想です。
 そのためにも、まずは自分たちが、感情のシェアをし、
 EFTで自らの悩みをクリアにすること。
 
 抱えている悩みや負担に思っていることも、
 素直に言える環境を作るよう、意識しています。


 その他にも、
 自分たちのさらなるレベルアップを計ることも、大切です。
 
 トラウマや恐怖症などにもEFTは使えますが、
 精神疾患など注意することもあります。
 
 その場合、EFT-Japanのインストラクターの中に
 精神科医などの専門家もいるので、
 問題に応じて相談しています。
 

−本日は、お忙しい中、本当にありがとうございました!

posted by ccc_summit_hiroshima at 20:59| Comment(0) | 社会起業家インタビュー(2010) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月22日

【社会起業家インタビュー】NPO法人もちもちの木・竹中 庸子代表理事


「ひろしま社会起業支援サミット2010」にて、
 活動プレゼンを行っていただく、NPO法人もちもちの木。
 http://blog.canpan.info/mochimochinoki/ 

 今回は、本番に先立ち、
 「もちもちの木」の竹中 庸子代表理事に、
 インタビューを行いました。

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■「もちもちの木」設立に至るまで


−2001年にもちもちの木を立ち上げる前、レジャンティアという団体を1992年から運営されていたそうですが。

 「レジャンティア」とは、
 「レジャー」と「ボランティア」からきた造語です。

 レジャーイベントを通して、福祉団体に寄付を行う、
 というコンセプトで活動していました。

 具体的には、ジャズコンサートを行って、
 その参加者収益から、寄付を行ってました。

 しかし、「利益を寄付する」というスタイルで
 活動している以上、
 赤字ではダメなことはもちろん、
 収支とんとんでもダメ。寄付ができません。
 
 それでも、30万円ほどは寄付できましたが、
 長期的な活動としては難しいと感じました。 


−「1995年から特別養護老人ホームの運営に携わる中で、
 大規模施設のあり方に限界を感じた」と
 ホームページでもいわれていますが、
 具体的に、どのような限界を感じたのですか?



 当時スタッフがデンマークに行く機会があり、
 そこでは大規模施設の解体が行われていたと聞きました。
 
 定員60人以上規模の施設は解体され、
 定員10名規模の施設に分割されていたのです。
 
 病気や障害などで生活に困難を抱えた人達が、
 専門スタッフ等の援助を受けながら、
 小人数、一般の住宅で生活する社会的介護の形態を、
 「グループホーム」と呼びます。
 
 ちょうど、デンマークでは、
 グループホームが浸透しようとしていたところでした。

 しかし、当時の日本では、
 いまだに大規模施設が主流でした。

 大規模施設が抱える、個性のないケア、
 顔が見えにくい関係。

 ここに、限界を感じたのです。

 
 そうしていると、日本でも2000年度に
 介護保険制度が導入され、制度の中に
 「グループホーム」の含まれていたため、

 グループホームとして
 「もちもちの木」を始めようと思い立ちました。


−なぜ、「もちもちの木」という名前なのですか?


 これは、絵本からとっています。

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 この『もちもちの木』という絵本では、
 やさしい「じさま」と、
 甘えんぼうの「豆太」、

 という2人の人物が登場します。
 
 豆太は、小屋の前の、
 おばけのように見えるモチモチの木がこわくて、
 夜、ひとりで、しょんべんにもいけない弱虫です。
 
 ある夜、じさまが腹痛をおこすと、
 豆太は、こわさをこらえて、山のふもとの医者のもとへ。
 
 そして、医者をつれて小屋へもどってくると、
 モチモチの木に、火が灯っているのを見ます。

 それは、ほんとうの勇気のある人間だけが
 見ることのできる、火でした。

 
 …というお話なのですが、私は、この話を、

 「優しさが、ほんとうの勇気に変わる」
 というシンボルととらえました。

 私たちの理念は、

 「やさしい心 〜 迷ったり 探さぬよう そばにいるよ!! 〜」

 みんながふつうにくらせるしあわせを
 守って行きたいと考えています。
 そのシンボルとして、この名前がぴったりだと思い、

「もちもちの木」という名前にしました。


■みんなの気持ちを受け止めていくと、活動が広がる


−「もちもちの木」の事業として、グループホーム以外にも、
 デイサービス「土橋のおうち」(定員13名)、
 ヘルパーステーション「もちもちの木」、
 ふれあいサービス「もちもちの木」、
 ふらっとホーム「河原町のおうち」、
 このたびは「古田のおうち」を開設したりと、
 活動が多岐にわたっていますが、
 なぜここまで拡大させたのですか?



 実は、私たちのコンセプトとして、
 「一人の人に寄り添ったケア」を心がけています。

 つまり、一人一人が持つ生活課題に
 寄り添っていくうちに、
 活動がどんどん増えていったのです。
 
 活動のベースは、
 グループホームとデイサービスですが、

 在宅ベースの方のニーズを伺っていく中で、
 ヘルパーステーション(※1)が誕生し、
 ナイトケア(※2)も実施するようになりました。

 さらに、
 「多くの人との交流がほしい」というニーズの中で、
 ふらっとホーム「河原町のおうち」も誕生しました。

 このたび建てた「古田のおうち」は、
 地域の方と一緒にいろいろなものを
 つくっていくための施設です。

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 たとえば、現在地域食堂のサービスを始めました。

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 これも、地域の方と施設の方が一緒にふれあいたい、
 というニーズあってのことです。

 また、古田のおうちでは、今後園芸も行っていきます。
 地域の人とを結びつける「園芸福祉」というスタイルです。

 園芸のプロの方にもサポートしてもらい、
 来年6月には、タマネギやジャガイモも収穫して、
 カレーパーティを地域で開催する予定です。
 
 「古田のおうち」一帯は、
 大半が高齢者の一人暮らし、
 あとは若夫婦が暮らしているといったように、
 地域内の交流が促進されにくい現状です。
 
 いかに、生活者のニーズを探り出し、
 そこに応える事業を行うか。そこに、苦労しています。


−四方八方に手を広げている中で、どのようにして、
 活動を成り立たせているのですか?


 
 私たちは、支援者のニーズを常に追求して、
 それに応える活動をしています。
 
 いいかえれば、需要は常にあるため、
 赤字にはなっていません。
 
 とはいえ、大幅に稼いでいるわけでもなく、
 だいたい、収支とんとんで運営しているのですが。

 赤字だったのは、活動をはじめたころだけですね。
 長期的に見れば、黒字化(とんとんですが)しています。


■多くの人に支えられて


−様々な活動を行われているわけですが、
 スタッフの様子などはいかがですか。


 私には、いつも周りが支えてくれ、
 背中を押してくれる人がたくさんいます。
 
 私が主導権を持って行ったプロジェクトは、
 ほとんどないといっていいと思います。
 
 そうした意味で、もちもちの木はトップダウンではなく、
 みんながそれぞれ、小さな活動を運営していって、
 それをトータルすると、大きな活動になっている、
 という感覚です。
 
 ですが、そのために大切なことは、
 私自身が「私の理想」を語り続けることです。
 
 私自身、
「できるところからやっていく。
 うまくいかなかったら、すぐやめればいい」

 と考えているので、様々なことにとりくんでいます。


−一般的に、複数の活動を抱えていると、
 やめるタイミングが難しくなります。
 ある活動をやめる場合、そのための決め手などはありますか。


 私たちは、本当に小さな活動をたくさんやっているので、
 やめるのも簡単です。

 やめるかやめないかどうかの判断は、
「それが、本当にみんなに喜んでもらえているか」  
 それだけです。


■起業・雇用での心得とアドバイス


−近年、社会起業とかコミュニティビジネス、
 ソーシャルビジネスとかが注目されつつあります。
 そうした世界に関心のある方への
 アドバイスをお願いします。



 私は、鳥取県で起業セミナーが
 開催された際に呼ばれたのですが、

 そこで話したのは、
 「小さい会社について」というテーマでした。
 
 私は、小さい会社、中小企業の利点として、

「税金が、広島とかのそれぞれの地方におちる」
 という点をあげています。

 大会社だと、本社が東京にあったりするために、
 その地方に税金がおちにくい。
 
 私自身は、広島には小さい会社が
 まだまだ少ないと感じているため、
 その点で、社会起業の余地は十分にあると考えています。


 あとは、雇用の問題。
 私たちは、障がい者を1人雇用しており、
 スタッフにも、元ひきこもりが5〜6人います。
 
 また、スタッフ全体の層も、21歳〜69歳までと、
 多様なスタッフが集まるようにしています。
 
 そして、私は「長期的な雇用」を重視しているため、
 給与は低めですが、
 社会保障を整えることを心がけています。
 
 ボランティアスタッフも大勢いますが、
 全員に交通費、食費は支給しています。
 
 私は、それぞれの地域には、
 「ずっと働ける場」が必要と考えています。

 全ての高齢者が、早い内に退職して、
 あとは年金暮らし、というスタイルを、
 どれだけ維持できるかわからないためです。
 
 たとえば、この「古田のおうち」一帯は、
 いちじくが名産です。
 こうした名産を高齢者が育てて、
 売ることも必要だと思います。
 
 
 あとは、長期的な視野を持つこと。
 私は、古田のおうちが一段落付くのは、
 5年かかると見ています。
 
 短期的な成果を求めて、
 広告をたくさん出して人を集めても、
 生活者のニーズと乖離していては、
 定着はありえないのです。
 
 あと、これは私自身の課題でもあるのですが、
 今やっていることを後の世代、若い世代に
 継承できるように、
 何らかの形でまとめておくことが必要です。


−お忙しい中、ありがとうございました!


※1 ヘルパーステーション
 在宅で生活している方で介護が必要な高齢者または家事援助が必要な方の家庭に対して、ホームヘルパーを派遣し要介護者の心身の特性を踏まえて、身体に必要な介護と、調理、洗濯、買物等の家事援助、その他の日常生活全般にわたる援助のサービスを提供する機関
※2 ナイトケア
 ショートステイの困難な方のお泊りです。もちもちの木では自主事業で行っています。
 
posted by ccc_summit_hiroshima at 21:04| Comment(0) | 社会起業家インタビュー(2010) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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