「ひろしま社会起業支援サミット2010」
を開催しました!

・日時:2010年6月27日(日)
・場所:広島経済大学 立町キャンパス
 (市電「立町」からすぐ)

・参加費:無料

 当日の様子等がわかる「事業報告書」はこちらから!
hiroshimasocialsummit2010_report.pdf

2009年09月28日

社会起業家インタビュー! 〜NPO法人 鞆まちづくり工房  松居 秀子理事長〜

 「社会起業支援サミット2009 in広島」
 発起人の森です。

 皆さんお待ちかね、社会起業家インタビューのコーナーです!

 今回は「NPO法人 鞆まちづくり工房」の松居 秀子理事長に、
 インタビューを行いました。


 「NPO法人 鞆まちづくり工房」は、
 サミットの活動プレゼンの参加団体の一つです!

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 広島県福山市鞆の浦。

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 その歴史的環境のすばらしさを次代に引き継ぎ、
 町並みや港湾施設、伝統的な産業など
 歴史的遺産を活用したまちづくりを提案し、
 実践しておられます。

 また、鞆の浦は、
 宮崎駿監督が『崖の上のポニョ』の構想を
 練った地としても知られています。

 インタビューでは、松居理事長と、宮崎監督との
 出会いについても、触れております。 


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■団体設立のきっかけ 〜鞆の浦埋立て架橋計画問題〜


−NPOとして活動を始めるに至る経緯を教えて下さい。

 NPOとしてスタートしたのは2003年ですが、
 それ以前に、1990年代から、
 個人的に鞆の浦の町並み保存の活動を行っていました。

 鞆の浦では、1983年から、
 埋め立て架橋を建設する計画が立ち上がり、
 こうした計画に対し、
 鞆の浦の町並みを守る必要があると、
 強く感じたからです。


−なぜ、鞆の浦の町並みを守る必要があると感じたのですか?


 鞆の浦に暮らしてみて、
 また他の地域を様々に見ていく中で、
 鞆の浦の建物等に刻まれた歴史の深さに惹かれて、
 その町並みを残していきたいと、
 思うようになったからです。

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 また、当時から日本全体で、
 環境問題について本格的に議論されるようになっており、
 私自身も、周囲の人と共に勉強会を行いながら、
 環境保全というもの、環境にやさしい先人の知恵を、
 考えるようになっていました。


−鞆の浦の景観保存については、多くの方が
 関心を寄せているそうですね。


 1997年には、
 「全国町並み保存連盟」との出会いがあり、

 保存連盟と一緒にシンポジウムを開催したりしました。

 また、鞆の浦が
 アメリカの文化遺産保護財団
 「ワールド・モニュメント・ファンド(WMF)」が行う、
 遺産保護プログラム
 −危機に瀕する遺産リスト100(WMW)−
 
 に選定され、鞆の浦の歴史的価値が再認識されました。

 また、
 文化遺産の保存、保護を目的とする原理、
 方法論、保存科学技術の研究・応用、
 そして、世界遺産登録の審査、モニタリングの
 活動を行っている「イコモス」からも、
 鞆の浦の歴史的価値が認められました。 

 そうした各種団体の後押しもあり、
 2003年に、いったん埋め立て架橋計画が凍結したのを受け、
 今後は、鞆の浦のまちづくりに重点を置く必要を感じ、
 2003年に、NPO法人を立ち上げ、現在に至っています。


■空き家をなくすために 〜空き家バンクプロジェクト〜


−現在、主にどのような活動をされていますか?


 この鞆の浦も過疎地域に入るため、
 年々空き家が増加しています。

 空き家が増えていくと、
 町の景観や治安等に悪影響を与えるため、
 対応が必要になります。

 私たちは、空き家を減らしていくために
 「空き屋バンク」という活動を行っています。

 これは、空き家の所有者(貸し手)と、
 家を借りたい人(借り手)の仲人になって、
 空き家の修復の相談を含むサポートを行うことです。

 詳細は、ホームページをご覧下さい。

 これまで、いくつかの空き家を、
 店舗として改修したりしてきました。


−空き家は、かなり減りましたか。


 実は、空き家はまだあります。
 空き家を借りたい人は多いのですが、
 空き家の所有者、貸し手が少ないのです。

 空き家の所有者の多くは、
 現在鞆の浦にいないことが多く、
 連絡が難しかったりと、困難があります。


■坂本龍馬ゆかりの地を、取り壊しから救う


 「空き家バンク」の一環として、
 今、このインタビューを行っている、

 「御船宿 いろは」も、
 空き家になっていたところを、
 宿屋として改築いたしました。

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 ここは、本来は、坂本龍馬ゆかりの場所なのです。


−確かに、中に大きな龍馬の写真が飾ってあったりしますが、
 どのようなゆかりがあるのですか?


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 坂本龍馬と海援隊士たちが、「いろは丸」という蒸気船で
 海援隊初の航海へと船出したとき、

 現在の福山市宇冶島沖で、紀州藩の軍艦「明光丸」と
 衝突事故をおこしました。

 小さな蒸気船いろは丸は大破し、
 明光丸に鞆の浦に曳航される途中、沈没しました。
 この海難事故の賠償交渉は
 万国公法(当時の国際法)にのっとり、
 この場所で行われたのです。

 ですが、そうしたゆかりある場所が、
 数年空き家となっており、
 2003年、売りに出されました。
 買い手が付かず、取り壊し! という話も出ました。
 このまま放置していては
 龍馬ゆかりの史跡が消滅する状態となります。

 そこで急きょ、私たちが買い手となり、
 現在の宿に改装したのです。

 現在は、宿としての使用の他に、
 NPOの研修にも用いたりしています。


■港町・鞆の浦のありかたを考える 〜港町ネットワーク〜


 あと、海で結ばれた瀬戸内地域の皆さまと
 交流を続けながら、
 港町としてのまちづくりを考えるための、

 「港町ネットワーク」という事業があります。

 最近は、広がりが少なくなっておりますが、
 広大の先生が主体となって、活動を行っております。
 最近でも、学生たちがやってきて、
 研修や活動を行っていました。


■宮崎駿監督との出会いのきっかけは?


−松居理事長は、宮崎駿監督とお知り合いだそうですが、
 そのきっかけは、どのようなものだったのですか?



 これまでの「鞆まちづくり工房」の活動に、
 宮崎監督が興味を持って下さり、

 スタジオジブリの社員研修で、ジブリの社員200人あまりが、
 この鞆の浦に来られたのが、きっかけになります。

 そこで、皆さまにNPOの事業を実際に目で見て頂いて、
 ジブリの皆さまに頂いた支援金で、
 空き家をさらに再生し、
 ジブリの幹部の皆さまには、
 再生した空き家に泊まって頂きました。

 そうした一連のやりとりの中で、
 宮崎監督は、この鞆の浦を大変気に入って下さり、
 個人的に鞆の浦で長期滞在しながら構想を練ったのが、
 『崖の上のポニョ』なのです。


−そうですか。それにしては、ここに来るまで、
 福山市も鞆の浦も、いくつかの店舗でPRしている程度で、
 ほとんどPRがなされていないですね。



 まず福山市としては、埋め立て架橋の問題があるので、
 歴史のまち、景観のまちとしての鞆の浦が注目されると、
 いろいろと困るので、PRしないのだと考えています。

 また、宮崎監督は、この静かなまちとしての鞆の浦を、
 非常に気に入ってくださっていましたので、
 鞆の浦としては、ささやかなPRに
 とどめたいと考えています。


■今後の展望 〜地元の若い人がUターンしてくれるようなまちに〜


−今後の展望はありますか。

 
 これまで蓄積してきたものを、
 関心のある人には、それを広げていくことで、
 今以上のネットワークを作っていく中で、
 様々な情報発信の場作りを
 行っていきたいと考えています。

 そのためにも、今回のサミットの機会を含め、
 様々な機会があれば、そこに出向いて、
 多くの輪を広げていきたいと考えています。

 また、地元・鞆の浦の若い人が、
 Uターンできる、仕組みをいかにつくっていくかを
 考えています。

 これまで、何人かの若い人が鞆の浦の魅力を感じて、
 Uターンしてくれています。

 この鞆の浦に限らず「過疎」という問題は、
 日本中、世界各国で、広がっています。

 大事なのは、そこで嘆くのではなく、
 魅力あるまちづくりを行うことだと考えています。

 魅力あるまちづくりというものを考えるときに、
 それは交通インフラの問題というわけでも、
 ないのだと思うのです。


■困っていること 〜まちの活性化の資金をどう捻出するか〜



−ちなみに、現在活動を通して困っていることはありますか?


 空き家の修復をはじめ、
 まちの復興には多大な資金が必要になります。

 現在、福山市との折り合いが悪い中で、
 行政との協働などは、望むべくもありません。

 これまでは、各種財団からの助成金や寄付を
 多数頂いていますが、
 今後は、それだけでは難しいと考えています。

 現状、鞆の浦の特産品を販売したりしていますが、
 今後は、鞆の浦ファンドを作ろうかとも考えています。

 一口5万円にして、
 ファンド出資者には、年4回、
 鞆の浦の高級ちりめんをプレゼントする、

 そんな構想を計画中です。
 
 

−本日は、お忙しい中、本当にありがとうございました! 

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2009年09月21日

社会起業家インタビュー! 〜NPO法人 工房おのみち帆布  木織 雅子理事長〜

 「社会起業支援サミット2009 in広島」
 発起人の森です。

 皆さんお待ちかね、社会起業家インタビューのコーナーです!

 今回は、
 尾道の伝統産品であった帆布を用いて、
 帆布グッズの販売や、
 帆布を使用した文化・芸術の振興などを行う、

 「NPO法人 工房おのみち帆布」の木織 雅子理事長に、
 インタビューを行いました。

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 工房おのみち帆布は、
 サミットの活動プレゼンの参加団体の一つです!



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■「女性の視点」が、おのみち帆布の始まり


−尾道の伝統産品であった
 帆布を用いての活動を始めるに至ったのは、
 どのようなきっかけがあったのでしょうか。



 私は、現在の活動を始める以前から、
 「中小企業家同友会」という全国組織の、
 尾道支部に加盟していました。

 そこで行っていた活動の中で、
 私は異業種交流に関わっていました。
 すると、その交流会に、
帆布会社の息子の方が入ってきたのです。

 同友会では、
 新しく加盟した企業の訪問を行っているのですが、
 最初は、同友会の男性陣が、
 その帆布会社を訪問しました。


−そこで訪問した方から、
 現在に至るきっかけが始まったのですか?


 いいえ。最初に訪問した男性と、
 帆布会社の社長との会話は、

「テント、シートとして使われていた帆布だけど、
 もう合成繊維の時代ですから……」


 ということで、そこで話が終わってしまいました。

 ですが、帆布というものが何となく気になって、
 今度は、私自身が
 帆布会社の工場を見てみることにしたのです。

 現場を見てみると、
 工場の機械の半分近くが止まっていました。
 社長も「昔に比べて、帆布の用途が減った」と、
 嘆いていました。

 ただ、私は同時に、
 その工場で動いている昔ながらの機械が、
 帆布を作っていく光景を見て、
 思わず吸い込まれそうになるような、
 感動を覚えたのです。

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−男性と女性の、視点の違いを感じます

 最初に訪問した男性陣は、
 中小企業家同友会員として、
 その会社の現状把握、
 経営状況の判断だけを、
 行っていたのですが、

 私は女性の視点といいますか、
 「帆布」そのもののよさ、面白さに、
 ひかれていきました。


 帆布に興味を持った私は、
 何人かの仲間と共に、
 帆布を使った雑貨を少し作って、
 商店街に置いてもらいました。

 そうすると、帆布雑貨が観光客にとって、
 予想以上に評判がよかったのです。

 「これはいけるのではないか」

 ということで、中小企業家同友会の男性陣も、
 乗り気になって動こうとしてくれました。
 そうした中で、工房おのみち帆布は
 2005年に誕生したのです。


■「ワカモノ」「ヨソモノ」を取り入れる


−ホームページを見ると、帆布グッズの販売だけではなく、
 若い芸術家の支援としての「尾道帆布展」にも
 取り組まれていますね。


 美術、芸術系の大学の学生たちに、

「帆布を使った作品を作ってほしい。
 作品を作る場所と、1ヶ月分の宿泊場所は提供する。
 1ヶ月以内に完成させなくてもいいけれど、
 完成作品は買い取らない」


 という条件付きで、
 帆布をモチーフにしての、
 若い芸術家の支援に乗り出しました。

 この活動は、非常にマスコミ受けしまして、
 多くのマスコミが、尾道まで取材に来てくれました。

 マスコミの注目を受けて、
 相乗的に帆布グッズも売れ、
 最初に帆布グッズを売り出したときは、
 年収100万円程度だったのが、
 10年間で年収5500万円にまで成長しました。

 私は、「ワカモノ」「ヨソモノ」を取り入れたことが、
 一連の成長にとって効果大だったと感じています。



−10年間で売り上げが55倍になるというのは、
 相当のものと感じます。
 その経験から、起業、
 とりわけ社会起業成功のポイントを
 教えて頂けませんでしょうか。


 起業成功について、よくコンサルタントは
 「計画性と見通し」が大切だといいます。

 ですが、私は、何よりも
 「やりたい!」という情熱が
 一番に先立っていないと、
 起業はうまくいかないと考えます。



 そして、次に大切になるのは「物語性」。

 これは、

 「なぜ、あなたがこの活動をしているのか?」

 という答えに至る物語です。
 社会起業において、特に重要な要素だといえます。

 私たちの場合だと、
 先ほど紹介したきっかけだけではなく、
 長年の尾道での帆布の歴史、
 そして、現在のエコブームは、
 「帆布」に対するイメージを高める一助になります。


−起業に至るには「情熱」「そこに至る物語性」が
 重要だということですか。


 そうですね。単に、

「他のところもこのやり方でうまくいっているから、
 自分もやってみようかな」

 といった、流行りだけで起業すると、
 確実に失敗します。


■地方の歴史から、地方での起業のヒントが見える


 私たちの今年のテーマは「江戸時代に学ぶ」。
 言い換えれば、「脱エネルギー化」です。
 脱エネルギー化とは、手作業の良さを見直す作業です。

 加えて「地方独自のもの」を活かす。
都会型の、大規模スーパーマーケットでは買えない、
 「ここならではのもの」を、さらに見いだしていきたい。

 今は、消費者の考え方も二極分化しています。
 「いかに安く」を追求していく流れがある一方で、

 「健康志向、地域志向」を追求していくという、
 そうした流れが出てきています。 


−「地方独自のもの」を、
 どのように見いだしたらよいのでしょうか。

 それは、観察と勉強しかありません。

 私が、そのうち勉強の対象とすべきものは、
 「地方、郷土の歴史」です。
 そこから、「地方独自のもの」を考える上での
 ヒントが見えてきます。
 
 
■「物品販売重視」から「サービス重視」への変容


 現在、年収約5500万になっていますが、
 専門家とも話す中で、

「これ以上年収アップを目指すのであれば、
 海外進出しかないだろう」

 という状況です。

 ですが、私たちは、年収アップ以上に、
 尾道という「地方からの情報発信」が
 より大事と考えていますので、

 「売り上げは年収5000万で凍結!」という

 売り上げ凍結宣言をして、
 その分、NPOとしてのサービス重視を図っております。

 「一度でいいから、そんなこと言ってみたい」

 などと、知り合いの社長に言われましたが。


−具体的に、どのようなサービスを重視していますか?

 綿織物を通して、自然に触れるワークショップです。

 現在、尾道の向かい側にある向島に、
 綿花の畑を持っています。
 
 そこから、秋になると、
 親子で綿花を刈り取り、
 親子で糸を作って、
 親子で糸を染めて、
 親子で織物を行う。

 そのような体験型ワークショップを通して、
 帆布への理解、エコロジーへの理解等を
 深めていきたいと考えています。


■今後の展望 〜草木染めの事業化〜


−今後の展望を教えて下さい。

 帆布を作る上でも必要な染料を、
 化学染料ではなく、自然の草木染めから
 行っていけるよう、事業を考えています。

 自然の草木染めの場合、
 染め終わったあとの草木は、
 自然に還すことができますが、
 化学染料の場合は、
 自然に還すことができません。

 まずは、染めるための草木を抽出。
 しまなみ海道の島々の草木や、柑橘類から、
 いかに色を取り出すかを研究しています。

 その後で、染料としての販売を行う。

 一連のプロセスを、3年後には、
 新規事業として軌道に乗せたいと考えています。

 幸いなことに、染料事業については、
 内閣府も注目しており、
 先日助成もおりたばかりですので、
 この資金を元手に、一気に事業化を図りたいと
 考えております。


■課題を解決するのは「学生主体の物語」


−ヒト・モノ・カネ・PR等で課題はありますか?

 現時点ではありません。

 たとえば、ヒトでいえば、
 染料事業では、大学の先生や学生を尾道に呼んで
 研究を行っております。

 場所も、空き家を使って芸術家のアトリエや宿泊も
 問題なく確保できています。

 モノ・カネも、事業以外にも、
 毎年市民から50〜60万円程度の寄付があり、
 地元商店街や地域からの差し入れもあります。


−地域や商店街のサポートが充実していますね。

 ポイントは、やはり学生です。

「学生中心に、面白いことをやっている」

      ↓

 マスコミが尾道に取材に来る

      ↓

 マスコミの記事を見て、多くの人が商店街に集まる

      ↓

 商店街の売り上げが増える

      ↓

 支援が充実する


 と、学生を起点に、
 発展のスパイラルができています。

 とはいえ、インタビューを受ける
 学生たちは大変です。
 同じようなことを、マスコミ各社に、
 取材のたびに何回も
 言い続けないといけないわけですから。

 中には、気分を害する学生も当然います。
 そうした学生に私が言っているのは、

「マスコミの取材を笑顔で受けることが、
 あなたを手助けしている
 地域への最大の恩返しなのですよ」


 ということです。

−PRも、マスコミのパブリシティが
 うまくいくようにできていますね。


 そうですね。そこで必要になるのが、
 「情熱」「物語性」です。



■最後に 〜帆布製品の良さと悪さ〜


−最後に、帆布製品のコンセプト、良さについて教えて下さい。

 帆布製品は、良さもあれば、悪い点もあります。
 その両方を理解しておくことが重要です。

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 よい点は、

・天然素材である
・エコである
・肌触りがいい
・綿製品なので、ズボンとのコーディネートがしやすい。
(今は、女性もズボンを使用している人が多いので、
 男女両方使いやすい)
・通気性がいい


 悪い点は、

・水に濡れると重くなる
・しっかり乾かさないと、カビが生える


 この両面をご理解頂いた上で、
 帆布製品をご愛顧頂きますよう、お願いします。


−本日は、お忙しい中、本当にありがとうございました! 

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2009年09月16日

社会起業家インタビュー! 〜NPO法人 雁木組  山崎 学理事〜


 「社会起業支援サミット2009 in広島」
 発起人の森です。

 皆さんお待ちかね、社会起業家インタビューのコーナーです!

 今回は「NPO法人 雁木組(がんぎぐみ)」の山崎 学理事に、
 インタビューを行いました。


 「NPO法人 雁木組」は、
 サミットの活動プレゼンの参加団体の一つです!

  http://www.gangitaxi.etowns.net

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 水の都ひろしま。

 広島市は、太田川によって形作られた、
 デルタ(三角州)の街。
 そこから生み出された、まちの歴史。

 雁木組は、「水の都ひろしま」としての
 広島市の魅力を伝えるため、

 雁木(水辺に通じる階段)を利用して
 乗り降りする川の水上タクシー
 (雁木タクシー)を運航しています。


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■団体設立のきっかけ 


−NPOとして活動を始めるに至る経緯を教えて下さい。

 広島市は、太田川によって形作られた、
 デルタ(三角州)の街です。

 また、太田川は瀬戸内海につながり、
 広島市は、瀬戸内海とも密接な関係を持っています。

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 そうした、太田川、瀬戸内海の持つ魅力を
 最大限に生かした都市づくり「水の都整備構想」が、
 国、県、市の三者を中心として、
 1990年に策定され、水の都づくりがスタートしました。

 その後、この「水の都整備構想」をリニューアルした
 「水の都ひろしま」構想がスタート。
 市民や企業のアイデアを広く求めながら、
 様々な企画が実施されていきました。

 雁木組は、この構想に携わっていた市民たちが
 中心になって、2004年に立ち上げたのです。


−なぜ、「雁木」に着目したのですか?

 「水の都ひろしま」構想では、
 社会実験で、船の停留所である仮桟橋(さんばし)を
 設置しました。

 ただ、桟橋を作るのには、
 当然ながら相当の費用がかかります。
 河川の流れを大幅に遮る桟橋は、
 法律上作る事ができないため、
 桟橋を作る場合は、川岸の一部を削る必要があるのです。

 そこで、私たちが考えたのが

 「広島には、雁木があるじゃないか!」

 という考えです。
 船の発着所として、
 雁木を利用しようという考えです。

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 雁木は、江戸時代から変わらず、
 使用されてきたものであるため、
 安全性は高いはずなのです。

 もちろん、定期的な雁木の清掃、
 陸上での船の離着岸の補助と
 乗客の安全確保(陸上班の仕事)など、
 安全性を高める作業は
 欠かさず行っています。


■雁木組の活動について


−雁木組の活動のメインである
 「水上タクシー」について教えてください。


 水上タクシーは、2004年に始めてから、
 現在でちょうど5年たち、6年目に入るのですが、

 その間、累計で2万人のお客様に利用して頂きました。
 年間で、約4000人の利用という計算になります。

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−客層としては、どの世代の利用が多いのですか?

 老若男女問わず、ご利用いただいています。
 また、観光客と地元客の利用は、割合はほぼ半々です。


−お客様について、統計をとっておられますね。

 毎回、お客様が乗船されるたびに、
 「どちらから来られましたか?」などと、
 聞くようにしています。

 そうして、お客様とのコミュニケーションを図ると同時に、
 お客様の情報についても調べているわけです。


−雁木タクシーは、遊覧船とは違うのですか?

 遊覧営業もやりますが、基本的には遊覧船と違い、
 雁木タクシーは、市内約50箇所の雁木を使って
 随意の場所に乗り降りする事が可能です。
 ただ、潮の干満などの関係で、
 雁木ごとに運航できる時間帯が異なります。

 事前に、電話にて確認いただくか、
 利用できる雁木の検索システムを利用下さい。

 検索システムは、ホームページからアクセスできます。

http://www.gangitaxi.etowns.net/020_geton_guide.shtml


−タクシーは、どうやって利用できるのでしょうか?

 太田川でお客様が乗っていない
 雁木タクシーを見かけたら、
 「はい〜タクシー」と
 お声をかけていただければ、急行します。
 まだこういった利用は少ないのですが。
 予約いただくのが、最も確実です。

 詳しくは、ホームページに掲載されていますので、
 ご覧になってみてください。

http://www.gangitaxi.etowns.net/020_geton_guide.shtml


−ナイトクルーズなどのイベントはあるのでしょうか?

 ナイトクルーズは、夏季限定で行っています。

 また、クリスマスの頃、
 今年は11月17日(金)の夕方からですが、
 クリスマスクルーズも行っています。
 川辺でのジャズも楽しむ事ができます。


 あとは、広島市の日本庭園「縮景園」と提携して、
 縮景園の近くで船を横付けして、
 縮景園を回るツアーも、期間限定で行っています。
 今年も10月10日から縮景園ツアーを行う予定です。


 縮景園にある雁木に停泊できないか検討中ですので、
 実現すれば、ボートで直接
 縮景園に行くことができるようになります。
 なんとか実現したいですね。

 新球場に船で行く
 ズームズームスタジアム便も運航しています。

−雁木タクシー以外に、
 NPOとして行っている事業はありますか?


 雁木の歴史性の調査や、雁木のシビックトラスト
 (都市環境や自然環境の保全や修復)

 太田川産黄金しじみの放流の手伝いなど、
 
 様々な活動を行っております。


■雁木組のポリシー


−活動するに当たって、
 意識していること、ポリシーはありますか?


 第一に「NPO法人としての意識」です。

 NPO法人として活動する意味は、社会貢献活動を基本としながらも
 法人として事業もできる点です。
 
 双方のよさを生かして、
 デルタの街としての「水の都ひろしま」のよさを、
 多くの人に知ってもらいたい。


 第二に「プロ意識」です。

 事業として行うということもあり、
 次の2つのプロ意識を持っています。

1.安全面

 これは、運送業として当然持つべきものですし、
 コンプライアンスも重要です。
 雁木の清掃、陸上班の作業、川の状態の確認、
 そうした様々な作業を、
 プロ意識をもって行っています。

2.デザイン

 雁木タクシーや団体ロゴ等のデザインは、
 プロのデザイナーたちにお願いしています。

 この方々は、雁木組のメンバーだったり、活動に
 賛同していただいている方たちなのですが、
 対価は支払わせていただいています。
 お仲間価格かもしれませんが。

 それは、双方がプロとしての意識を持って
 活動しているためです。


■雁木組の今後の展望


−雁木組の今後の展望について教えてください。

 まず、収入面では、
 現在は収支ほぼとんとんの状態ですが、
 これを、より利益をあげられるようにしたいと
 考えています。

 そのためにも、平日(月〜金)の
 タクシー運行を強化したいと考えています。

 現状では、平日に水上タクシーを運転できる
 船長が少ないのですが、
 船長の育成を今後進めていく必要があります。


−船長は、育成しているのですか?

 最初は、船員免許を持っている方を募集したのですが、
 雁木組の理念に共感するというより、
 タクシーでもうけたいという人も来られました。

 それではあまりうまくいかない面があるので、
 雁木組の活動に参加しながら、
 その理念に共感できる方に、
 船長さんになってもらったり、
 船員免許を取得してもらうようにしています。

 川で運行するには、
 技術的にもしっかりしていないといけないので
 十分な技量のある方に
 船長さんになってもらっています。


−陸上で船の停泊、お客様の乗り降り等をサポートする
 「陸上班」には、何か資格が必要でしょうか。


 資格は必要ありません。
 陸上班は、現在、ボランティアでお願いしています。


−最後に、一言お願いします。

 こうした活動に大切なのは「つながり」。

 私は、そう考えています。
 

   
−本日は、お忙しい中、本当にありがとうございました! 

------------------------------------------------------------

 ちなみに、このインタビュー後、
 実際に10分ほど、雁木タクシーに乗車。

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 インタビュー時は、夏の暑いさなかでしたが、
 結構涼しくなりました。

 また、いくつかの雁木についても紹介してもらい、
 勉強になりました。

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