「ひろしま社会起業支援サミット2010」
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 当日の様子等がわかる「事業報告書」はこちらから!
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2015年06月29日

「死亡前死因分析」の心構えとプロセス



今回は、「死亡前死因分析」の心構え、
およびそのプロセスを、みてみることにします。

今回の記事は、全面的に、
以下の記事に沿っていきます。

"「お前はもう死んでいる」から始める
 スタートアップのプレモータム分析"
http://growthhackjapan.com/2014-05-07-pre-mortem-for-your-growing-startup/

……実にキャッチーなタイトルですねぇ。
個人的に、こういうタイトルは大好きです。

ちなみに、プレモータム分析とは、
死亡前死因分析のことですので、あしからず。


○まずはプロジェクトのゴール、成果を明確にする


「お前はもう死んでいる」記事では、
「死亡」=「組織の終焉」(スタートアップ失敗)として、
話を進めていますが、

ここでは、

 「死亡」=プロジェクトの失敗(クラウドファンディング含む)

として、話を進めていくことにします。
この場合、死亡前死因分析は、
以下のプロセスをたどります。

STEP1 プロジェクトのゴール、成果を明確にする
STEP2 最悪の事態と向き合う
STEP3 サンクコストを忘れる


STEP1は、死亡前死因分析にかかわらず、
普通に行うプロセスですよね。

ただ、だからといって
簡単なプロセスであるわけではない。
むしろ難しい。

NPO系、社会課題解決系の
クラウドファンディングの場合、
このプロセスは、以下のように、
細分化できるといえます。

1.解決したい、現状の社会課題を明確にする(アジェンダ設定)
2.なぜその社会課題を解決しないといけないかを明確にする
3.解決のための打ち手を明確にする
4.その打ち手を実行すると、
  具体的に何が改善されるかを明確にする(成果設定)
5.打ち手実行のために必要な金額と、この根拠を明確にする

6.資金調達プランを明確にする

1〜5までは、READYFORとかの、
クラウドファンディングサイトに記載すべき内容で、

6は、団体内で明確にするべき内容といえます。


○死亡前死因分析で必要な心構え3つ


死亡前死因分析のキモは、このSTEP2。

ま、正直、このステップはツライです。

"このステップが最も辛いことは容易に想像出来ますが、
最悪の事態とそこに到達するまでのプロセスを
いかに具体的に想定出来るかどうかで、

死亡前死因分析が単なる悲観論に終わるか、
成長戦略の策定に寄与するかが決まります。"



まず、このステップの心構えについて、
「お前はもう死んでいる」記事では、
次の3つを挙げています。

A.心が折れそうになるまで自社の弱点を突き詰める
B.あらゆる面で、自社よりも他社の方が優れていることを
前提に議論を進める
C.失敗を恐れるのではなく、
あとで後悔することを恐れる


心構えA、Bについては、
補足が必要ですね。

一般的なスタートアップとかの場合、
自社、自分たちの長所(自分たちにはこれができる!)に、
目がいきがち。

カーネマンの言う楽観主義ですね。

だからこそ、

「心が折れそうになるまで自社の弱点を突き詰める」のは、
楽観主義の弊害を是正する上で効果が高い。

この点で、社会課題解決系プロジェクトの場合、
「自分たちにはこれができる」的な長所を持ってるケースって、
どれくらいあるのだろう?

そう考えると、社会課題解決系プロジェクトにおいて、
心構えAのポイントとしては、

・打ち手実行のために自分たちにないものを全て洗い出す
 (ま、ほぼヒト、カネ、モノですが)

・心が折れそうになるまで、
 自分たちがやろうとしていることの意義を突き詰める。

ということになるのかな、と思っています。
特に重要なのは、後者ですね。


あと、社会課題解決系プロジェクトの場合、
「他社よりも自社の方が優れているから」やるのではなく、

たいてい、「自分たち以外にやる人がいないから」やる。

ただ、これは見方を変えれば、
「自分たちよりも優れている人をどう見つけ出すか」

という問題になると思われます。

そう考えると、社会課題解決系プロジェクトにおいて、
心構えBのポイントとしては、

・自分たちより優れた人のアドバイスを、
 素直に受け入れて、
 いかにフィードバックするかを心がける

ということになるのかな、と思います。


○プロジェクトのゴールに対してその逆を見つめる


「お前はもう死んでいる」記事では、

”最悪の事態に到達するまでの原因を
いくつかのセグメントに分けて考えることで、
より効果的な死亡前死因分析が可能になる”


と指摘しています。
個人的には、このセグメント分けは、
プロジェクトのゴールの逆をたどるのが、
良いのではないかと思います。

すなわち……

1.アナタが「社会課題」と思っているものは、実は幻想である
 (アジェンダ設定の間違い)

2.その社会課題を解決する必要はない

3.その「解決のための打ち手」は間違っている

4.その打ち手を実行しても、
  何も改善されない、最悪ひどくなる(成果設定の間違い)

5.打ち手実行のために必要な金額が足りない
  その金額の根拠が納得できない

6.その資金調達プランでは、資金調達できない


それぞれ、どこかで向き合うべき
ポイントだと思いませんか?

たとえばですよ。

上記1の例として、

「世代間格差」というのも、
社会課題としてはよくとりあげられます。

しかし、「世代間格差なんてない」という反論も、
割と根強いのが現状です。

この場合、その再反論もできなければ、
自分たちのプロジェクトを推し進めるのは難しいかも。
上記2の例として、

「古びたモノ(鉄道とかいろいろ)を復活させる」
地域活性化とかで、ありがちな社会課題ですが、

「別に、そんなの復活させなくていいじゃん」

という声だって、当然出てくるわけです。

そうした声に対して、
どのように対処するかを、
事前に煮詰めておく必要はあるでしょう。


上記3の例として、

あと、社会課題が地域活性化で、
打ち手で「新しいゆるキャラをつくる」となったら、

「いや、それって有効な打ち手なんですか?」

と声だって、当然あるでしょう。


上記4の場合、

「そんなことやっても、何も変わらない」
というケースもありますが、

それ以上に深刻なのが、

「社会課題Aは解決しても、それによって、
社会課題Bが発生するんじゃないの?」

というケース。


上記5の場合、

「ホントに、その目標金額は妥当なのか?」

これは、難しい問題ですね。

IT企業とかでも、
予算金額内でプロジェクトが達成できないケースも、
けっこう高いですしね。

ま、金額の根拠といった話だと、
人件費問題とか、ね。


上記6については、
以前の記事を参照に。

すくなくとも、
クラウドファンディングサイトに記載したから、
確実に資金調達できる、なんてことはないので。


○撤退に対するサンクコストをどう克服するか


STEP3でおこなうことは、

STEP2で挙げられた弱点について、
その対策の考案と実行になります。

このステップで留意すべきなのは、
サンクコスト(※1)にしがみつくことなのだそうです。

※1 埋没費用ともいいます。

お金、時間、作業など、既に消費してしまい、
もう取り戻すことの出来ないコストのこと。
「お前はもう死んでいる」記事にもあるように、
すでにプロジェクトを進行している場合は、

「弱点は見つかったけど、ここまで費用を割いたし、
もったいないからこのまま進もう」

という考え方が、
死亡前死因分析を不意にしてしまう恐れがある。
ただ、個人的には、

プロジェクトをスタートする前に、
発起人たちがつぎ込んだ想い(それに関する時間)も、
サンクコストになると思っています。

要は、「やっぱりこのプロジェクトはやるべきでない」
といった、撤退に対するサンクコスト。

この点は、なかなか頭の痛い問題です。

……「クラウドファンディング成功の秘訣」シリーズは、
これでおしまい。

次回からは、心機一転、

社会起業の「革新性」について、
いろいろと考えていきたいと思ってますが、
詳細は未定です。



※この記事は、P-SONICのHP記事より転載しております。
http://www.psonic.org
posted by ccc_summit_hiroshima at 17:32| Comment(0) | 社会起業トピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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