「ひろしま社会起業支援サミット2010」
を開催しました!

・日時:2010年6月27日(日)
・場所:広島経済大学 立町キャンパス
 (市電「立町」からすぐ)

・参加費:無料

 当日の様子等がわかる「事業報告書」はこちらから!
hiroshimasocialsummit2010_report.pdf

2010年06月25日

【社会起業家インタビュー】NPO法人イーハート・清水 理恵代表理事


 「ひろしま社会起業支援サミット2010」にて、
 活動プレゼンを行っていただく、NPO法人イーハート。
 http://npo-e-heart.org/index.html

 今回は、本番に先立ち、
 イーハートの清水 理恵代表理事に、
 インタビューを行いました。

 DSC00050_01.JPG

20100625_01.jpg


 今回は、イーハートのホームページの内容を元に、
 今後展開していく3つのプロジェクト、
 広島県共同募金会の「社会課題解決プロジェクト」に
 参加しての感想などについて、
 インタビューを行いました。

「社会課題解決プロジェクト」については、
 以下のページをご覧ください。
http://www5.ocn.ne.jp/~kyobo34/

 イーハートを始めたきっかけ等については、
 昨年のインタビューを参照下さい。
http://ccc-summit-hiroshima.seesaa.net/article/127296567.html

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−ホームページの「ごあいさつ」の中で、
「不登校・ひきこもり・非行・ニートの子ども達の
 そうなる原因は親や学校、友達など周囲の環境ではない」
「本人の「願望の強さ(パワー)」があるかどうかです」
 と書かれていますが、
 なぜ、環境ではなく、本人が原因と思われたのですが?



 私自身、10代の頃はいろんなことを周囲のせい、環境のせい、
 もっと言えば親のせいにしていました。

 「親がこうだから、今の私になってしまった」と。

 しかし、20代になって、様々な環境に直面する中で、

 「私に起こる全ての環境は、私に原因がある」
 「そう考えないと、今の環境から抜け出せない」

 と気づかされました。


 確かに、家庭環境、周囲の環境は、
 ひきこもり、ニートや非行などに陥る主要な要因です。
 ですが、あくまでも「要因」であって「原因」ではない。

 たとえば、母子家庭の子どもは、そうでない子どもに比べて、
 非行に走る可能性が高いというデータがあります。
 ですが、母子家庭の子どもすべてが
 非行に走るわけではありません。


−同様の環境にあって、
 子どもが非行等に陥るかそうでないかの違いは?



 私は、
「自分を肯定してくれている人が、誰かいるかどうか」
 の違いだと考えます。

 母子家庭で、普段なかなか子どもに接する
 機会が少ない家庭でも、
 書き置きのメモの内容や弁当などから、
 母親からの肯定感を得られるケースもあります。


■トイレ掃除も行う「なでしこ塾」


−「なでしこ塾」のカリキュラムを見ると、
 全体のうち、マラソン等の体力鍛錬プログラムが
 大半を占めているようにみえます。


 ホームページに記載しているカリキュラム自体は、
 今後変更します。
 
 マラソンといったストイックさが求められるものは、
 気力がないと続けられないため、

 それに代わって、山登りやダンス、
 演劇といったプログラムに変更します。
 
 現時点では、塾は毎週火曜、金曜の週2回ですが、
 今後は月、火、木、金の週4回にします。
 
 また、ほとんどのカリキュラムの中に、
 開始前に30〜40分のストレッチを取り入れる予定です。
 
 イーハートに集まってくる生徒は、
 どうしても気力がない生徒がほとんどのため、
 まずは気力をつけるために、体力をつけることを重視します。
 「体力→気力→知力」、このステップを大切にしています。

 また、ダンス等のプログラムを通して、
 「表現力」「思考力」「コミュニケーション能力」
 「問題解決能力」「目標達成能力」といった
 5つの力を身につけられるようにしています。
 
 「知力」のステップでは英会話も取り入れていきますが、
 ここでも、「英語をネイティブのように
 正確に上手に話せるようになる」こと以上に、
 
 「とにかく身振り手振りで接する」といった
 表現力を重視したいと考えています。


−カリキュラムの中に「公園でのトイレ掃除」
 といったものもありますが。


 『the トイレ磨き』
 毎週第2日曜日(9時30分〜11時30分)に、
 西区の公衆トイレを中心に開催します。
 
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 よく、こうした活動の動機として
 「汚物をきれいにすることで、自分の心の汚れも落とす」
 という考え方があります。

 私自身は、この考え方も重要だと思いますが、
 イーハートとして公園でのトイレ掃除を行う理由としては、
 もっとシンプルに
 
 「誰かのために何かする」というきっかけが、
 今の子どもたちにはあまりにも足りないため、
 そのきっかけづくりとして行っています。
 
 7月と8月は平和祈念式典前後に
 平和公園でトイレ磨きをさせていただくのですが、
 
 7月からは掃除後にみんなで軽食(おにぎりやみそ汁)を
 作ります(もちろん、手の消毒は徹底してやります)  

 子どもと親が一緒に活動することで
 普段みることができないお互いの姿を感じることができます。
 まずは、親ありきの子どもですから。


−なでしこ塾は、女性限定ですよね?


 まずは、土台をしっかり作って、
 今後は男性専用の「大和塾」を立ち上げていきます。


■親と子の絆を再構築する「絆プロジェクト」


−「絆プロジェクト」を始めようと思ったきっかけは何ですか?

 一緒にお仕事をさせていただいている
 栃木県日光市の加藤秀視さん(※1)の
 「マルコプロジェクト」のビデオを見たのがきっかけです
 (youtubeにてご覧いただけます)

 

  
 同年代の加藤さんのとの出会いは
 私の人生の方向付けをしてくれました。
 そして「親子で本音で話しあえる場所をつくろう」
 と思ったのです。  

 昨年、2009年に第1回のプロジェクトを試験的に、
 半日程度で実施しました。

 実施してみると、
「初めて、親の(子の)気持ちが分かった」という感想が相次ぎ、
 感動の場となりました。
 
 「親子で本音で話し合う」というのは、
 聞こえはいいですが、実際は難しく、辛い。

 「こんなこと、言ってしまったら、嫌われるんじゃないか」
 といった、否定される恐怖心、といった感情との戦いに
 なるからです。
 
 次回は、今年(2010年)10月に、開催していく予定です。

−ホームページを見ると、最初のプロジェクトの参加者が、
 次回以降の参加者の教育を行うと書かれているのですが、
 なぜそのようなシステムを採用しているのですか?


 
 第一に、立場が変わると、また別の「気づき」があるからです。
 一度親子の絆を回復した立場(stage1、プロジェクトの参加者)
 から、プロジェクトを主催する立場に回ったとき、

 そこで、他の参加者の悩みを客観的に見つめることで、
 自分自身の「気づき」の深化を促すことができるからです。
 
 第二に、その方が説得力、相乗効果が高まるからです。
 加藤秀視さんの「マルコプロジェクト」でも、
 加藤さん自身が、非行に走って暴力団に入ったという体験、
 それまでに痛感してきた親への思いを吐露するからこそ、
 説得力、相乗効果が高まっています。


■作業所と企業をつなぐ「プラネットプロジェクト」


−このプロジェクトを行おうと思ったきっかけは?

 千田町に老舗料亭「久里川」という料亭があります。
 その料亭で支配人をされている、森浩昭さんいう方が、
 広島市内の障がい者の作業所と企業を
 コーディネートしています。

 その内容については「僕らのアトリエ」という
 ホームページがありますので、それをご覧ください。
 http://www.kurikawa.com/bokuranoatorie.html
 
 森さんは、その業績で2008年に広島市民賞を受賞したほか、
 様々な賞を受賞しています。
 
 その森さんのブログ「自分らしく生きるために」の中で、
 「人に対する思いやり」という内容があり、感銘を受けました。
 http://blog.goo.ne.jp/kurikawamori/

 そこで私が感じたのは、

「ここでいう『人に対する思いやり』があれば、
 解決できることはたくさんある」という点です。

「『人に対する思いやり』を事業にできないか」
「『志を持って生きる人がかっこいい』と
 子どもたちが思えるようにしたい」
 
 そんな思いから、森さんのされてきたことをベースに、
 プラネットプロジェクトを実施したいと考えたのです。

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−コーディネートというと、
 作業所側のニーズと企業側のニーズをつなげるイメージですが、
 具体的には、どのような事業を想定されていますか?

 
 たとえば、作業所が作るおいしいお菓子を、
 企業での販促に役立てる、といった事業を想定しています。

 流れとしては、

1.トヨタやマツダなどの販売店の店舗に、
 作業所がつくったお菓子を「参加者プレゼント」という形で
 販促に使ってもらう
 (企業は作業所からお菓子を適正価格で購入)

2.お菓子の袋には、イーハートの生徒が書いた一筆
 (相田みつをのような感じで)と、
 イーハートのロゴを貼ってもらう。

 
 エコマークから、
 消費者の環境に対する意識が啓発されたように、
 イーハートのロゴから「思いやり」に対する意識を啓発する。
 
 広島で事業モデルを作って、それを全国展開。
 全国展開後には、全国での協議会を設立したいと考えています。
 将来的には、そこで出た利益の一部で、
 海外支援や国際協力のスタディツアーなども
 行いたいと考えています。

 「近江商人の三方善し」を目指しています


■「社会課題解決プロジェクト」スタッフの熱意に感動


−広島県で初めて行われた「社会課題解決プロジェクト」。
 参加していかがでしたでしょうか。


 私は、このプロジェクトの趣旨に賛同して、
 募金活動を行いました。
 
 プロジェクトに参加して、
 様々な話を聞くことができたのですが、
 広島県共同募金会がこのプロジェクトを始めた際に、
 他の社協等から、
 「絶対にうまくいかないから、やめなさい」
 と相当バッシングを受けたそうですが、

 広島県共同募金会の局長はじめ、
 スタッフの断固たる決意で、
 このプロジェクトは実施されました。
 
 とはいえ、私自身は、
 どうやって寄付を集めたらよいかという、
 ノウハウが全くなかったため、非常に苦労しました。
 
 市民球場で募金をさせていただくことができたのですが、
 そこで、寄付について学ぶことがありました。

・誰かが寄付しだすと、みんな後から続き出す
・子どもは寄付するけど、大人は寄付しない

 そうした活動から、
「相手の利益にならないことで、
 お金を集めることの大変さ」を実感しました。
 
 1番はじめに寄付して下さったのは
 個人的にお付き合いのある社協の方が
「個人的に」と2万円を寄付して下さいました。

 それから必死で駆け回り、
 たくさんの方のご協力を得て
 目標額を達成することができ ました。
 
 このプロジェクトを通して、
 広島県共同募金会の皆様と出会えたことが、
 何よりの財産でした。
 
 ただ、お金を集めたことの無い人が、
 お金を効率的に集めるにはどうしたらよいかという、
 ある種のシステム化がなされていないと、

 今後プロジェクトを続行するときに、
 後の団体が苦労すると実感しました。


■いつも熱い清水代表の根底にあるもの


−清水代表は非常に熱い、エネルギッシュな印象を受けますが、
 それは昔からそうなのですか?


 私は昔から「親には頼らない」という意識で生活していました。
(とはいうものの、たくさん迷惑かけましたが)

 高校の頃は、学費はだしてもらっているので
 自分の欲しいものは自分で買おうとか
(当たり前のことですが)
 
 しかし、それは自分がエネルギッシュだったから
 というよりは、親への反発が根本にありました。
 
 今、イーハート代表としての
 私が熱いというのは、

 原点は学習塾で講師として働き出したとき、
 14歳の女の子が、家の中で包丁を持って
 死のうとしている姿に遭遇した時でしょうか。
 
 包丁を持って死のうとしている、14歳の女の子。
 どうすることもできずに泣いている母親。
 
 そうした姿を見たときに、
 自分の人生がフラッシュバックしたのです。
 
 また、当時、私がかかわっていた別の子どもは、
 実際に飛び降り自殺してしまいました。
 
 そうした子どもたちの姿を見るにつけ、
「自分の人生80年として、
 残りの人生に、何に命を燃やしていくか」
 
 そのことを真剣に考えるようになりました。


−最後に、一言メッセージをお願いします。

 今、日本全国では、3日に1人、
 児童が自殺しています。大人ではなく、児童です。
 
 子どもが死ぬことが、珍しくなくなったのか、
 いつの間にか、新聞でも、

 あまり子どもの自殺が報じられなくなりました。
 こんな現状を、私は享受できません。
 
 イーハートでは、私は、生徒たちに
 「人に迷惑をかけるな」、ではなく、
 「人の役にたつ人になりなさい」と教えます。
 
 人の役に立っている、という実感があれば、
 自殺はもちろん、引きこもり等の問題を
 克服できると考えているからです。
 
 そして、子どもたちには、夢を持ってほしいと思っています。
 そのためには、私たちは大人が、
 夢を持っていないといけないのです。


−お忙しい中、ありがとうございました!


※1 加藤秀視

 父親の暴力、両親の離婚から不良、極道の道へ。
 しかし、逮捕をきっかけに更正し、
 暴走族仲間と共に叶V明建設を立ち上げる。

 現在、非行少年の更生などに精力を注いでいる。

 著書に『「親のようにならない」が夢だった』など

 2009年青年版国民栄誉賞である
 「人間力大賞」準グランプリ受賞
 

posted by ccc_summit_hiroshima at 22:57| Comment(2) | 社会起業家インタビュー(2010) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
取材される方は、事実を取材して報道していただきたい。この法人には過去と現在において、何人の生徒と称するこどもが居たか、すること成すことが全て失敗しては、それを周りのスタッフやこどものせいにして来た。エネルギッシュにポジティブを強調しているが、それは全て自身の我が儘と過信にすぎず、周りの指摘に耳を向けないだけ。彼女は母子家庭で実子が4人いる(私の子供と同じ小学校だから間違いない)彼女は今の大迫団地の借家でスクールホームをしてきたが、これも失敗になり経営が行き詰まっていた。今年の4月に次の企画を思いつき、次は自立援助ホームなるものを始めると言い出した。その為にはそこの借家をホームとして申請しなければならず、そこで暮らしていた実子4人を、近所で暮らす別れた元旦那宅に全てあずけ、近所や学校では「昔から自分の子供さえも満足に育てられない人が、次は我が子を追い出し自立援助ホーム?」と噂が絶えません。事実、実子達は学校で寂しいなどと母親に対する愚痴を言っているそうです。私の知り合いの友達が、イーハートの理事を引き受けていたのですが、今年に成って注意をしたら解任されたそうで定款記載と今の体制に役員の偽りがあります。それが事実
Posted by 吉川 at 2010年08月14日 20:46
吉川様

はじめまして。坂本と申します。
たまたまヤフー検索をしていたら吉川様のコメントを見つけました。
私は、代表者である清水の活動を長年見てきましたが、吉川様のコメントがあまりにも事実とかけ離れているように見受けられたので、こちらからもコメントさせて頂きます。
清水の子ども達についてですが、確かに別れた旦那様が養育して下さっているのは事実です。ただ、それに至る経緯は夫婦でしか分からないことであり、私含め他人が口を出すことではないと思われます。確かに吉川様がおっしゃることも事実の一部であるとは思いますが、一人の分別ある大人として、もう少し色々とお調べになってコメントされた方がよろしいかと思います。とはいえ、吉川様のコメントも貴重なご意見のひとつとして真摯に受け止め、清水にも伝えたいと思います。
今後とも清水含めご指導のほどよろしくお願い申し上げます。ご意見等ございましたら、直接清水までご連絡ください。
ありがとうございました。
Posted by 坂本 at 2011年02月12日 11:08
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