「ひろしま社会起業支援サミット2010」
を開催しました!

・日時:2010年6月27日(日)
・場所:広島経済大学 立町キャンパス
 (市電「立町」からすぐ)

・参加費:無料

 当日の様子等がわかる「事業報告書」はこちらから!
hiroshimasocialsummit2010_report.pdf

2015年05月12日

内部資金を集めるには、普段の「信頼残高」が大事



以前紹介した「ためまっぷプロジェクト」
クラウドファンディングサイト「READYFOR?」での
クラウドファンディングにて、
見事、130万円もの寄付を集めることに成功しました。

tamemap1

https://readyfor.jp/projects/tamemap/

「ためまっぷプロジェクト」の
清水義弘代表インタビューをベースに、

「クラウドファンディング成功の秘訣は何か?」

そのヒントを探るコーナー。

インタビューの内容から、
個人的にポイントをまとめてみると、
以下の3つになろうかと考えています。

1.「130万円の資金調達の経費が300万円」をどうとらえるか
2.「3:4:3」の法則
3.協働のための「7つの習慣」の観点から

今回は、第三の観点、7つの習慣の観点から。

P-SONICでは、過去、
7つの習慣をとりあげています。

"名作選・協働の原則論としての『7つの習慣』"
http://www.psonic.org/archive_whatcbsb/selection2/

 
○自分ができる「影響の輪」で、目標達成の見通しがたつか
 

7つの習慣の視点でクラウドファンディングを考えると、
個人的には、以下の点が注目できるかと思います。

3-1.関心の輪(目標額達成)と影響の輪(そのために自分ができること)
3-2.信頼残高とクラウドファンディング

他にも、いろいろな視点で考えることができそうですが、
今回はこのへんで。

クラウドファンディングの場合、
当たり前ですが、関心は目標額の達成。

ただ、目標額に到達できるかどうかを、
 自分でコントロールすることは、基本できない。

(もちろん、最終日になっても支援があと少し集まらないときに、
最後に自分で寄付するといった「帳尻合わせ」なら、
できるのでしょうが、そんな話ではありません)

自分でコントロールできることは、
クラウドファンディングの場合だと……

・支援者候補リストを作成し、コンタクト件数を決めてコンタクト
・ツイッターやフェイスブックに、1日1回以上書込をする
・定期的に、クラウドファンディングページに近況報告

こうした、7つの習慣でいうところの、「影響の輪」を、
どう広げる活動を行っていくか。

それがポイントになるのだろう、と思います。

ただ、資金調達「3:4:3」の法則から鑑みても、
アナタがもし無名の人であれば、
インターネットだけでどんなに熱心に書き込みしても、
「影響の輪」を広げることは、限度があるといえます。

"資金調達「3:4:3」の法則のポイントは?"
http://www.psonic.org/archive_whatcbsb/no131/

ここから先は、ちょっとぶっちゃけ話になりますが、
資金調達「3:4:3」の法則から鑑みても……

・自分(および団体内の人)の知り合いで、
寄付してくれそうな人リストを
一定人数以上作成できるか

・リストの人をA〜Cランクに作成し、

Aランク:中レベル以上の寄付(1万円以上)が期待できる
Bランク:最下位レベルの寄付(2〜3千円)が期待できる
Cランク:ダメもと

で、A、Bランクの合計額が、
目標の100%位になっているか。
(実際集まるのは、かなり好意的にみてその半額以下)

ここまでの土台があってはじめて、
「影響の輪」を広げて、成果に結びつくのでは?

ま、こういう考え方は、
あまり好きでない人も多いかもしれませんねぇ。

何より、人間関係を一種の「金づる」扱いしてしまうと、
アナタの信頼残高が下がる可能性が高い。

 
○クラウドファンディングと「信頼残高」
 

通常のファンドレイジングではもちろん、
クラウドファンディングでも、
7つの習慣でいう「信頼残高」の考え方は、
重要な考え方だといえます。

信頼残高とは、『7つの習慣』では、

[note]「ある関係において築かれた信頼のレベルを表す比喩表現であり、
言い換えれば、その人に接する安心感だといえるだろう」[/note]

"『7つの習慣』から協働のあり方を考える -4-"
http://www.psonic.org/archive_whatcbsb/no79/

『7つの習慣』では、
信頼残高を高くする(預け入れる)には、
以下のことが必要だと説きます。

(1)相手を理解する
(2)小さなことを大切にする
(3)約束を守る
(4)期待を明確にする
(5)誠実さを示す
(6)引き出しをしてしまったときは、誠意をもって謝る

まず、クラウドファンディングで、
クラウドファンディングページの新規訪問者に対しては…

(1)相手を理解する

新規訪問者は、よほどでもない限り、
じっくりとサイトを見てくれません。

「まず伝えたいことを、わかりやすく簡明に説明する」

これが、相手の立場からすれば、
非常に大切なことです。

とはいえ、これは、
よほど文章作成とかの訓練をしていないと、
一人でやることは限界です。

その場合は、

「多くの人からフィードバックをもらって改良する」

これが一つの手といえます。

特に、「何が言いたいのか分からない」場合、
多くの人に直接口頭で話した上で、
フィードバックをもらうのがよいのでしょう。

ためまっぷプロジェクトも、
そうしてクラウドファンディングページを
改良したとのことです。

(2)小さなことを大切にする

クラウドファンディングの場合、
(1)とも重なるのですが、

文章のわかりやすさとか、
フォントとか、字の大きさとか(webでは限度がありますが)、
写真の見栄えとか、

ともすると、プロジェクト主催者側からすれば、

「そんな、本質ではなくて些末なこと」に、
多くの人は左右されます。

ま、これも、
フィードバックで改良するのがいいのでしょう。

(3)約束を守る

クラウドファンディングの場合、
目標達成後に、きちんとギフトを届けることが肝要。

これがうまくいかなかったクラウドファンディングも、
ものづくり系では、意外と多いそうです。

そうなると、信頼残高もへったくれもないですね。

(4)期待を明確にする

クラウドファンディングの場合、

・ギフトを明確にする
・このプロジェクトを通して、何が実現されるか明確にする

この両面があるでしょう。

特に、後者がなんだかぼんやりしたクラウドファンディングは、
成功の見込みは低いでしょう。

後者の場合、イメージ図を作成するのが、
ポイントになるのかもしれません。
(文書だけでは厳しい)

(5)誠実さを示す

クラウドファンディングの場合、

質問や意見などがあったら、
なるべく早めにレスを返す、といったところでしょうか。

忙しいと、なおざりになりがちですが、
これを怠ると、信頼残高は下がります。

あと、ツイッターなんかでは、
ときにはめんどっちいのが絡んでくることもありえますが、
そういった粘着質な攻撃とかに対しても、
一定の誠実さを示すべきでしょう。

具体的には、丁寧な言葉で、
相手の批判に対して、丁寧に回答する、
といったところでしょうか。

ま、限度が一定を超えれば、
さっさとブロックするのが吉。

これを通して、めんどっちい人の信頼残高が上がることは、
基本はまずありえませんが、
そうしたやりとりを見ている他のユーザーの、
信頼残高を上げることは可能です。

 

あと、それ以上に大切なのは、
寄付してくれそうな人の信頼残高についてでしょう。

さっきの話と矛盾するようですが、
寄付してくれそうな人を「金づる」とみなすと、
信頼残高は決定的に引き出されてしまいます。

実際のところ、普段からの自分のあり方が、
決定的な影響を与える、といっていいのでしょう。

(1)相手を理解する
(2)小さなことを大切にする
(3)約束を守る

相手が何を望んでいるのか、
相手と普段どのように接しているのか。
このことは、非常に重要です。

まず、相手が家族や友達の場合、

「普段から、定期的に交流したい」のが、
ま、たいていの場合望みとなるでしょう。

普段から、人間関係を絶やさず、
離れたところにいる家族や友達には、
定期的に何らかのコンタクトをとっておくことが大事。

こうした人たちが悩みを相談してくれば、
心から傾聴してあげ、
できることは手助けする。

これは、相手が他の団体とかの場合でも同様。
普段から、いかに日常的に接しておくか。

これは、実に小さなことかもしれませんが、
いざというとき、実に響いてきます。

ていうか、この手の内部への「お願い」で、
実際のところありがちなのが、

「普段は何にも連絡しないのに、
お願いだけは丁寧にしてくる」

というパターンでしょう。
これでは、信頼残高は決定的に引き出されてしまいます。


(5)誠実さを示す

先ほどの

「普段は何にも連絡しないのに、
お願いだけは丁寧にしてくる」

というのは、
「誠実さがない」ともいえるでしょう。

普段から、変わらぬおつきあいが大切。

(6)引き出しをしてしまったときは、誠意をもって謝る

別に、寄付のお願いを、
誠意をもって謝る、というわけではないです。

正直、これまでの信頼残高があれば、
寄付をお願いする行為が、
信頼残高を著しく下げることにはならないはずです。
(まぁ、額にもよりますけど……)

これも、普段から、
不誠実なことをしたとか、
約束を破ったとかの時に、
誠意をもって謝る、ということになります。

 
○最後に
 

以上、これまで、

「ためまっぷプロジェクト」の事例をベースに、
「クラウドファンディング成功の秘訣は何か?」を、
みていきました。

いかがだったでしょうか?

おそらく、多くの人は、
以下の2つのうち、どちらか(あるいは両方)の感想を抱いたのでは?

「自分には、そんなに広い交友関係がないから厳しい……」
「ていうか、これって後付けで理屈こね回してるだけだよね?」

前者の感想は、まぁ自然な感想でしょう。

個人的には、NPO系のクラウドファンディングの場合、
知名度のない個人や団体が、
外部資金だけで目標達成するというのは、
目標を意識的に低く設定しない限り、正直難しいと思っています。

 

後者の感想は、ちょっとひねた感想ですが、
個人的には、全くその通りだと思います。

仮に、「ためまっぷプロジェクト」が目標達成せずに、
その理由を分析するとしても、

「外部資金を獲得する努力が足りなかった」
「効率的な訪問ができていなかった」

とか、同じ事象から、失敗のもっともらしい理由を、
つらつらと(無責任に)述べているでしょう。

こうした傾向を、「後知恵バイアス」といいます。

成功者には、成功に至るにふさわしい物語が与えられ、
失敗者は、失敗するべく失敗した、的なバイアスです。

これまでの話で、色々と感動とかを受けた人にとっては、
ある種、その感動をぶち壊すようなお話ですが、
重要な観点だと思います。

 

次回は、成功事例である「ためまっぷプロジェクト」ではなく、
架空のクラウドファンディングプロジェクトをテーマに、

「クラウドファンディングは、なぜ失敗したか?」を、
やる前に考えよう、というお話をしたいと思います。

「お前はもう、死んでいる」的なお話ですね。




※この記事は、P-SONICのHP記事より転載しております。
http://www.psonic.org
posted by ccc_summit_hiroshima at 19:49| Comment(0) | 社会起業トピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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