「ひろしま社会起業支援サミット2010」
を開催しました!

・日時:2010年6月27日(日)
・場所:広島経済大学 立町キャンパス
 (市電「立町」からすぐ)

・参加費:無料

 当日の様子等がわかる「事業報告書」はこちらから!
hiroshimasocialsummit2010_report.pdf

2014年05月28日

コミュニティビジネスとソーシャルビジネスの違い・再考




この<社会起業とは>トピックでは、

これまで、ほとんど、

「社会起業の『社会性』ってなに?」

という点を、
ものすごく寄り道しながらみていました。

もういいかげん、
社会起業の「革新性」について、
みていきたいとも思っています。

社会起業の事業性については、
革新性の後に、みていくことにしたい。

「社会を変える」というときに、
「変える」ってのは、何か?

これを、またいろんな角度から、
ときに寄り道しながらみていきたいと思っています。
もちろん、社会性についての考察も、
まだまだ十分とはいえません。

というより、
いつ満足のいく考察ができるか分からない。
その点では、きりがない。

ただ、「革新性」について考える前に、
とりあえず、以下のことをやっておきたい。

・コミュニティビジネスとソーシャルビジネスの違いを再考
・これまでのシリーズものまとめ
・社会起業の担い手は誰なのか? 〜社会性についてのまとめにかえて〜

今回は、

「コミュニティビジネスとソーシャルビジネスの違い」について、
再考してみたいと思います。


○社会課題とは、あるべきコミュニティ、
またはソーシャルが機能していない状態



コミュニティビジネスとソーシャルビジネスの違いについては、
昔ふれたことがあります。

"社会起業とCB、SBの違いって?"
http://www.psonic.org/archive_whatcbsb/no2/

当時の結論は、「違いはない」
厳密に言えば、
コミュニティビジネスが、対象が地域限定というくらい。


「でも、本当に、その程度の違いしかないの?」

頭の片隅で、何かにつけて引っかかっていた問い。
今一度、この引っかかっていた問いに、
向き合いたいと思います。


「コミュニティビジネスとソーシャルビジネスの違い」は何か?

この問いに取りかかる上で、
指針にしたい観点は……

(1)コミュニティとソーシャルの違い
(2)タテ社会とヨコ社会
(3)コミュニティの顧客は外部、ソーシャルビジネスの顧客は内部


まず、コミュニティとソーシャルの違いってなに?
個人的には、この記事がしっくりきます。

"ソーシャルとコミュニティの違い"
http://fb-research.net/facebook/2012/03/sociama-social/

この記事をもとに、双方の違いをみていくと…

<コミュニティ>

・コミュニティというのは「場」
・みんなの集まる場
・好や属性の重なる人々が集合することで形成
・コミュニティは誰にとっても同一のもの
・同質化が促進される


<ソーシャル>

・ソーシャルというのは「つながり」
・人一人ひとりが固有にもつ他人とのつながりの集合体
・AさんのソーシャルとBさんのソーシャルは別のものになる
・多様性が許容される


<双方の違い>

・ソーシャルは個が主体であり他とのリンクで構成

コミュニティは場が主体であり個の集合によって形成


・ソーシャルは分散、コミュニティは集合


上記の記事では、この考え方を元に、
サービスやゲームを考えていましたが、

ここでは、社会課題について考えます。
社会課題との関連で考えると、

 「あるべきコミュニティ、またはソーシャルが機能していないのが、
 社会課題である」

ということになります。

<コミュニティの場合>

・人口が減少して、場(コミュニティ)を維持できない 

→とりわけ地域コミュニティにおいては、
顕著な傾向です

・みんなが集まってくれない

→老人会、子ども会とか、
従来の地域コミュニティへの参加が減っている

・好や属性が重ならない、同質化できない

→同質化のためのツール「オキテ」あるいは「空気」をいやがって、
逃げる人も出てくる


<ソーシャルの場合>

・「つながり」がない、セーフティネットがない

→子どもの育児や保育、引きこもり、
様々な社会課題の背後にある問題です

・多様性が許容されない

→コミュニティとの相克、行き過ぎた「人に迷惑をかけない」

・ソーシャルな社会的弱者は個が主体であり、
 他とのリンクを強化することが重要

 社会課題を抱えたコミュニティは場が主体であり、
 個の集合を強化することが重要

上記にも書きましたが、
当然、「コミュニティとソーシャルの相克」はあり得ます。

「絆」というのも、
コミュニティ的側面から語るのか、
ソーシャル的側面から語るのかで、
意味合いが全然変わってきますね。
(基本は、コミュニティ的側面から語っていることが多いですが)


いずれにせよ、

 コミュニティビジネスは、
 あるべきコミュニティを取り戻す、再構築することを目指し、

 ソーシャルビジネスは、
 あるべきソーシャルを取り戻す、再構築することを目指す。

そうとらえることもできますね。


コミュニティとソーシャルについて、
社会という観点からみれば、
「タテ社会」と「ヨコ社会」という見方もできそうです。

「タテ社会」なんていうと、
上下関係の厳しい、体育会的な社会というイメージが、
なんとなくあるかもしれませんが、
ここで言いたいことは、そんなことではない。

 ここでの「タテ社会」とは、
 地域といったコミュニティ単位で、
 社会が基本的に分断されている社会。

セーフティネットも、
「遠くの親戚より近くの他人」な社会。


 いっぽう、「ヨコ社会」は、
 地域といった場は一切関係なく、
 個々人のソーシャルなつながり間で、
 社会が基本的に分断されている社会。

インドのカースト社会、中国の宗族社会も、
この意味ではヨコ社会。
タテ社会では、コミュニティ単位の分断、
たとえば、いわゆる自給自足が理想とされる。

ヨコ社会では、つながり単位の分断、
たとえば、「半径5メートルの世界観」が理想となる。


この観点で言えば、
グローバリゼーションとインターネットは、
タテ社会、ヨコ社会双方に影響を与えていますね。

グローバリゼーションとタテ社会については、
改めて語る必要もないでしょう。

インターネットについては、
様々なつながり、多様性が「可視化」された結果、
ヨコ社会同士の相克が激しくなっていますね。


○「顧客=外部」なコミュニティビジネス
「顧客=内部」なソーシャルビジネス



さて、「顧客」という観点から、
コミュニティビジネスとソーシャルビジネスを比べてみると、

 コミュニティビジネスは顧客が外部になりやすい傾向にあり、
 ソーシャルビジネスは顧客が内部になりやすい傾向にあります。


コミュニティビジネスで社会課題解決! という場合、
基本、コミュニティ内の人(内部)だけでは、
分断されたコミュニティが維持できなくて、

それを解決するために、
コミュニティ外の人(外部)を取り込みたい。
その手法として、コミュニティ内部のモノ、サービスを使う。

外部の顧客が、
コミュニティ内部のモノ、サービスを使用することで、
内部コミュニティの維持、発展につながる。

あるいは、究極的には、
外部の顧客をコミュニティ内部に取り込みたい。


一方、
ソーシャルビジネスで社会課題解決! という場合、
「つながり」からはじかれた社会的弱者(内部)に対して、
「つながり」を構築してもらうために、
モノ、サービスを提供する。

ソーシャルビジネスと外部との関係は、
支援してもらう、というのもあるでしょうが、
それ以上に「理解してもらう」ことの方が重要。

 ソーシャルビジネス関係者にとっては、
 往々にして、外部は協力者である以上に、
 つながりの破壊者として現れる。

生活保護問題とか、引きこもり問題とかをみても、
外部がいかに破壊者となりうるかが、見て取れると思います。
むろん、この図式は一面的といえます。

コミュニティビジネスをとってみても、
外部がコミュニティの破壊者になることも十分ありえます。

ソーシャルビジネスであっても、
外部の顧客が頼りであるケースも、いっぱいあります。

ただ、一つの考え方、思考実験としては、
ありなのではないでしょうか。


…次回は、『世界を変える偉大なNPO』シリーズの、
まとめ記事(というより過去記事リンク集)です。




※この記事は、P-SONICのHP記事より転載しております。
http://www.psonic.org
posted by ccc_summit_hiroshima at 13:47| Comment(0) | 社会起業トピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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